SquareとPayPalがクジラになる!?
仮想通貨市場のデータ分析を提供しているPantera Capital(パンテラキャピタル)社の分析によると、PayPal(ペイパル)とSquare(スクエア)の2社が、市場にもたらされるビットコイン供給の大半を毎日購入していることが分かった。
PayPalとSquareのクライアントは、毎日市場に参入している新しいビットコイン供給の大部分を購入しており、Pantera Capitalは、Squareクライアントが製品発売から2年間で市場に参入するビットコインの4割を占めていると推定している。さらに、PayPalは、わずか数週間前にローンチして以降、多くの需要に責任を負う可能性があるという。
7月20日付け特集記事「米大手決済ペイパル、Paxos提携で新たな仮想通貨サービスを検討か」でも報じたが、PayPalはPaxos(パクソス)と提携している。
Pantera Capital創設者兼最高投資責任者でタイガーマネジメントの元CFO(最高財務責任者)であるダン・モアヘッド(Dan Morehead)氏は次のように語っている。
価格が大幅に上昇しており、すでに新しく発行されたビットコインをすべて購入している2つの企業により、需要と供給バランスを考慮すると価格が上がるだろう。
仮想通貨データを提供するMessari(メッサリ)社によると、800~900BTC、11月25日13:00時点の価格で約15億~18億円相当が毎日市場に追加されている。最終的にマイニングできるのは2,100万BTCだけであり、金のような資産と同じ希少価値を与えると主張。限られた供給は、一部の投資家がインフレヘッジおよびドル安代替手段としてそれにアプローチしている理由の1つである。
フィンテックがその固定供給の一部を占めている可能性がある一方で、BKCMの創設者兼CEO(最高経営責任者)であるブライアン・ケリー(Brian Kelly)氏は、フィンテック効果が大きいのは新しい需要に関するものだと述べている。SquareとPayPalは、初めてのトレーダーがアプリを介して購入するのを容易にしていることから、同氏は以下のように述べている。
今では購入と取引が簡単になり、参入障壁を取り除くことで新しい需要が開かれている。
仮想通貨市場では、2017年末に2万ドル近くまで上昇し、2018年の年明けすぐに暴落している。この時以降、ここ数週間前までは回復する兆しすらも見せておらず、2019年は“クリプトの冬”とまで呼ばれるほど、低空飛行を続け、一時はレッドラインを下回る動きも見せていた。
CoinMarketCapより画像引用
今年に入るとビットコイン価格は、3月の安値から一転して上昇へ切り替わり、260%上昇。直近の1カ月だけでも40%も上昇しており、CoinMarketCapによると、11月25日13:00時点の価格は1BTC= 197万円前後、18,800ドルを超える値動きを見せ、25日0時頃には一時19,000ドルを超えて推移していた。
バークレイアドバイザリー(Bleakley Advisory)の最高投資責任者のピーター・ブークバー(Peter Boockvar)氏は、仮想通貨が世界最古の安全な資産の1つに取って代わる過程にあるという考えについて次のように語った。
まったくナンセンスた。それは確かにそれを補完することはできるが、それを置き換えることはできない。牽引力を持っているのはその補完であると私は信じている。