アラゴン創設者、ブロックチェーン活用したTwitterやFacebookのモデレーション問題を解決へ
アラゴンのルイス・クエンデ共同創業者は、彼の会社が開発してきたブロックチェーン技術は、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア・プラットフォームでその完璧な活用事例を見つける可能性があると語った。
近年ヨーロッパ圏を中心に、ソーシャルメディアのプラットホームがヘイトスピーチや過激主義の宣伝を広めるために利用され、いじめや差別などの社会的問題の引き金になっていることが問題視されている。ソーシャルメディアの大手Facebook、Twitte、Youtubeなどではヘイトスピーチコンテンツのモデレーション(適正化)に関しては「無干渉・自由放任主義だ」と批判しているが、近年世界的なソーシャルメディア・プラットフォームのコンテンツ・モデレーション行為が、政治的領域を超えて人々から要求される声が強まっている。
また自由主義者たちは、彼らが攻撃的なコンテンツに対するフィルターを十分に実施していないと主張しており、先日FBIが、ミシガン州のグレッチャン・ホウィットマー知事の誘拐を企む6人の個人を起訴した事件においては、容疑者たちのプライベートなFacebookグループを介して、自分たちの犯罪計画の調整を行っていたと見られており、犯罪を未然に防ぐためのフィルター機能の脆弱さを物語っている。
アラゴンがDAO(分散型自律組織)のための技術スタックを提供し、バーチャル裁判所のフレームワークも提供する。この裁判所では異議申立人が所定の額の仮想通貨をステークし、分散型陪審員たちの裁定に従い、通常の裁判制度と同様に簡易裁判所から最高裁判所まで控訴されていく仕組みである。ネットワークの参加者が投票券を持ち、発言権を持たせる場合にネットワークに仮想通貨をステーキングさせることで、全体の最適化を図る。
アラゴンのルイス・クエンデ共同創業者は現状のSNSのレギュレーションはサービス提供側の検閲システムが握っているため、レギュレーションそのものをコミュニティに投げれば、全体は最適化されるだろうと考えており、メディアに対して以下のように発言している。
ルールが一方の当事者により決められる場合が検閲で、ルールに関してコンセンサスがある場合がモデレーションと考える。だからもしTwitterやFacebookが実際にユーザーによって誰もが公平と感じる何らかの方法で運営されていれば、ルールを集合的に決めることができる。何をすべきで何をすべきでないか集合的に決めることができ、それを推進することが可能だ。そしてそれは今すぐ導入することができる。技術は存在する。
Twitter創業者であるジャック・ドーシー氏もブロックチェーン技術に非常に注目しており、彼が運営する決済サービスを提供するスクエア社においてはビットコインを5000万ドル(約52億)購入しており、ブロックチェーン業界への投資を積極的に行っていく姿勢を覗かせている。近い将来私達が安心して使えソーシャルメディアの確立に期待したい。
記事参照:CoinTelegraph