ウェーブス(Waves)がクリプトローンに
ロシアの商業銀行エクスポバンク(Expobank)が、仮想通貨に裏打ちされたロシア初となったクリプトローンを発行したと報じられた。8月19日付けの現地メディアKommersantが報じた内容によると、Expobankはウェーブス(Waves/WAVES)トークンを利用した個別の銀行ローンサービスの提供を開始した。
https://t.co/7ZIulrkabY First loan backed by #crypto in Russia, with $waves as collateral
— Sasha Ivanov (@sasha35625) August 19, 2020
ウェーブスのアレクサンダー・イワノフ(Alexander Ivanov)創業者兼CEO(最高経営責任者)はツイートでニュースを確認し、ローンがウェーブストークンを担保として使用したことを指摘した。同氏はメディアに対し、「同社は現在ウェーブスオープンプロトコルで銀行ローンを確保するためのツール開発において他のどの銀行とも協力していない」と語った。
イワノフCEOは、ウェーブスはこのタイプの使用のためのプロトコルを公にしておらず、銀行や新興企業にはアプローチしていなかった事を打ち明けている。報告書によると、新しいローンは今週初めに地元の起業家ミハイル・ウスペンスキー(Mikhail Uspensky)氏に発行されている。報道によると同氏は、ウェーブストークンを使い続けることを約束。ウェーブストークンを販売する予定はないと話しているという。
CoinMarketCapによると20日12時時点、WAVESトークンは3.85ドル、407.47円前後で取引されており、過去24時間で5%以上価格が下落している。
一部の法律専門家は、新タイプのローンがロシアの法律の下で潜在的に認められるようになる可能性があると確信していると報じられているが、実際に政府から認められるかはまだ不透明だ。
法律事務所Vegas Lexのキリル・ニキティン(Kirill Nikitin)弁護士は、ロシアでの仮想通貨の流通が、依然として多くの部分で不透明な状態のままだと述べたことが伝えられており、具体的に、どの種類の仮想通貨転送が正当化されるかについての疑問もまだ残っている。
これは、ロシア初として可決された仮想通貨での支払いを禁止する仮想通貨法に関連しており、2020年後半に可決される予定の別の法案の一部として、規制がさらに明確になることが期待されている。イワノフ氏によると、ウェーブスはロシアのビジネスが新しい法律になんとか適応できたという考えに本当に熱心だと語った。
ウェーブスを利用した銀行ローンの弁護士を務めたユーリ・ブリソフ(Yuri Brisov)弁護士は、ウェーブストークンのロシアでの使用について、ロシアでは、非支払いトークンの流通に制限はないとコメントしている。
ローンの確保に関与した、Efficient Business Resources法律事務所のマネージングパートナーであるアレクサンダー・ズラブレフ(Alexander Zhuravlev)氏は、銀行ローンやセキュリティ義務など、仮想通貨を使用する方法は他にもあると語っている。
ウェーブスは、ロシアのブロックチェーン関連の発展と密接に関連しており、2020年4月、ロシアの通信省は、コンピューターとデータベース用のロシアのソフトウェアの統一登録にWaves Enterpriseを追加し、そのソフトウエアがロシアの会社に属することを規定している。