中国四川省、ビットコインマイニング企業へ閉鎖命令
中国四川省の地方当局は、管轄で営業をしているマイニング企業に対し採掘活動の禁止を示唆させる通達を送ったようだ。このニュースは仮想通貨メディアPANewsが5月22日 、公式ツイッターを通じて報じたことで明らかとなった。
「マイニング事業体が秩序ある方法でマイニング活動を終了するよう指導する。」
報道によると当該地域の水力発電企業に対し、マイニング企業の誘致や投資することを中止し、マイニング活動を停止させるよう呼びかけたようだ。またこの通告に従わなかった場合、人民政府による事業調査、行政措置、罰金などを課すと主張している。
英ケンブリッジ大学のオルタナティブファイナンスセンター(CCAF)は、世界中でどの地域がどの程度マイニングしているかを可視化したマップを提供している。それによると四川省はビットコインのハッシュレート9.66%を占めており、地方当局からの通達の影響が懸念されている。四川省はこれから雨季に入るため、余剰電力が発生し電力コストが低下する。そのため水力発電所としても余剰電力を使ってくれるマイニング関連企業に協力を要請していた。
仮想通貨メディアThe Blockの情報筋によると、今回の通達に強制力は無く、通常通りマイニングが続けられるだろうと予測している。仮に今回の通達に強制力があれば、10%のハッシュレートが急に失われることになり、ビットコインのセキュリティー問題にも発展しかねない。
ただし今回の通達は地域レベルでのアプローチであり、ビットコインハッシュレートの大部分を占める中国の他の地域では影響が及ばない。そのため、四川省でマイニングができなくなれば他の省に移動するだけという意見もある。今回の通達に強制力があるのか、また中国の他の地域も追随する可能性があるのかは今の所不明だ。