テレグラムの暗号資産プロジェクトが完全終了

テレグラムの暗号資産プロジェクトが完全終了

独自ブロックチェーンと暗号資産を構想していたメッセージアプリ提供のテレグラムは、同社の独自ブロックチェーン「TON(Telegram Open Network)」と、独自通貨である「グラム(Gram)」のプロジェクトを放棄する方針であることを発表した。

5月12日に公開された発表によると、以前より非難、指摘していた米国規制当局とのプロジェクトに関する関係性は改善されないかったようだ。また今回の発表についてテレグラムのパヴェル・ドゥーロフCEOは、「今日はテレグラムで私たちにとって悲しい日です。ブロックチェーンプロジェクトの中止を発表しました。」と述べ、次のように続けた。

「米国の裁判所はグラムが米国だけでなく世界でも分配できないと宣言しました。悲しいことに、米国の裁判官は1つのことについて正しいです。私たち、米国外の人々は大統領に投票し、議会を選ぶことができますが、財政と技術に関しては依然として米国に依存しています。」

このように同CEOは、現状の米国の金融及び裁判所に関する体制について指摘している。また発言でもあるように、今後のテレグラムの暗号資産に関する計画は、米国投資家に分配することができなくなることはもちろん、世界各国の投資家へもGramを分配することが不可能となる。

テレグラムは、2019年10月31日に予定されていたからメインネットのローンチが延期になったことが明らかとなり昨年10月11日には、米国証券取引委員会(SEC)がテレグラムのトークンであるグラムが「未登録証券にあたる」と公表し、トークンの販売停止を命じていた。