IBM、R3など参加を表明|リナックスファンデーションがデータプライバシープロジェクト発足
リナックスファンデーションは今月5日、各業界大手企業などと共に個人や企業のデータプライバシーを保護する為の新しいコンソーシアム「ToIPファンデーション」を発表した。メンバーとして、金融、ヘルスケア、非営利団体、教育機関など業界を超え多岐に渡るステークホルダーが参画しており、産学連携した体制を構築している。中にはアクセンチュア、IBM、R3などグローバルで活躍するテック系の企業も名を連ねている。
ToIPファンデーションは今回の取り組みでデジタル上のトランザクションに対する信頼性を保証する為のグロバールスタンダードを確率し、社会全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を促進させることを目的としているようだ。当コンソーシアムの運営メンバーの一員であるIBMセキュリティは今回の取り組みについて以下のようにコメントしている。
「昨今のデジタル経済では、企業と消費者は、交換されるデータが正当な所有者によって送信され、意図された受信者によって真実として受け入れられることを確認する方法が必要です。新しいTrust over IP Foundationは、「信頼のエコシステム」を確立するためのコミュニティ主導のプレイブックを作成することを目標に、標準、仕様、およびコードを超える進化的なステップを示しています。IBMは、IDアクセス管理におけるイノベーションの次の波は、資格情報の発行者と検証者がこれらのエコシステムに参加することになると考えています。」
新しいID管理を用いたBtoB、BtoC取引が可能になれば、様々なステークホルダーが混在するエンタープライズ領域のトランザクションにおいて、組織ごとの信頼性やインターオペラビリティが確立された汎用性の高いプラットフォームが実現することになるだろう。システム構築には、IOT、人工知能などを活用したデータ収集と予測技術を駆使しながら、サプライチェーン全体で効率性の高い生産モデルに期待したい。