リブラ協会、HSBCの最高法務責任者を初代CEOに
フェイスブックがデジタル通貨を提案している団体であるリブラ協会は、元米国財務省の役員であるスチュアート リービー氏を最初の最高経営責任者に指名した。リービー氏は2012年からロンドンを拠点とする銀行HSBC Holdings Plcの最高法務責任者を務めており、リブラ協会のリーダーとして、世界の規制当局と協力してプロジェクトを推進している。
リービー氏は、ジョージ・W・ブッシュ大統領とバラク・オバマ大統領のもとでテロ・金融情報担当の財務次官を務めた経験があり、米外国資産管理局(Office of Foreign Asset Control)や、金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)におけるマネーロンダリング対策も監督していた経験を持つ。
リブラ協会は声明の中でリービー氏は、財務省でテロと財務情報の書記の下で「不法なファイナンスとの戦い」を経験しており、リブラが違法行為に使用される可能性があるという懸念への対応が期待されている。またリブラ協会の理事で米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツのパートナーケイティ・ハウン氏は「このユニークな経験によってリービー氏は、銀行、金融、規制政策、国家安全保障に関する豊富な知識をリブラ協会にもたらし、技術革新と規制の間の適切なバランスを実現するだろう」と述べた。
2019年6月に発表されたリブラは、世界最大のソーシャルネットワークであるFacebookによって開発され、現在は24のメンバーからなる独立した企業と非営利団体が統治しているが、プロジェクトが開始されてからグループは変わり続けている。リブラ協会は最近、世界的な非営利団体「Heifer International」やeコマースサイト「Checkout.com」などの新たなメンバーを発表するなど躍進を続けている。