仮想通貨取引所バイナンス、横領の疑いに反論
2018年11月、大手仮想通貨取引所バイナンスは約100万ドル相当の資金を含む口座をブロックし、口座所有者(以下:Aと呼ぶ)がバイナンスの従業員が横領をしたと批判していた件について、バイナンスが韓国警察の要請だったと反論した。仮想通貨メディアForkLogによるとA氏は、韓国の法執行当局は彼に対し何の苦情もなかったと主張しているが、バイナンス側は主張の正当性を裏付けるために、法執行当局とのやり取りをスクリーンショットで提出している。
バイナンスの声明によると、正体不明の人物(容疑者)が韓国の仮想通貨プロジェクトのメールアカウントに不正アクセスし、取引所への上場を検討していることを知ったという。そのことを知った容疑者が『Binanceの代表者』になりすましてメールを送り、仮想通貨プロジェクトが発行する仮想通貨をBinanceや他の取引所に上場させるための支援を約束。これにより、仮想通貨プロジェクトからの保証金として、容疑者は約3999ETHの送金を受け取った。
これについて法執行当局がバイナンスと捜査をしたところ、バイナンスにウォレットを所有するユーザーが、盗まれた資金の大半を受け取っていたことが判明した。そして2019年1月18日法執行当局から被害を受けたプロジェクトに資金を返還するよう要請があり、それを実行したという。
「社内で必要なデューデリジェンス手順をすべて実行した後、Binanceは韓国の法執行機関からの要請を遵守し、資金の返還を完了しました。」
集団訴訟を準備
A氏は韓国や国際的な裁判所の判決が本当にあったのか疑問に感じ調べたところ、韓国警察はA氏の主張する「資金の返還や口座ブロックの依頼」をしたわけではないと強調したという。これについてバイナンス側に問い合わせているそうだが、未だ返答は来ていないとのこと。
このような事例はいくつもあり、集団訴訟を準備し取引所に刑事告発を行う予定のようだ。