中国ビットメイン、新型マイニングマシンの発売開始|即完売
中国の大手仮想通貨マイニングハードウェア販売会社Bitmain(ビットメイン)社は、新たなマイニングハード「Antminer S19」シリーズの販売を開始したことを発表した。Bitmainは、2月27日にもS19シリーズの性能のみを公開していたが、約1ヶ月の期間を開けて発売開始。まずは中国国内で販売が行われ、すぐ後に海外での販売も開始されるとのことだが、発売開始の発表から1日もまたず完売したという。
S19シリーズには、S19とS19 Proの2種類が用意されており、S19は毎秒95TH/s(テラハッシュ)、S19 Proは110TH/sの電力効率をもつ。一つ前のモデルS17が毎秒55 TH/sだったことを考えると、大幅に改善されたことが分かるだろう。価格はS19が2,180ドルで、S19 Proは2,920ドルに設定されている。
マイナーからは出荷時期について不満の声も
「マイニングの未来」と呼ばれるほど高性能なASICモデルだが、Bitmainコミュニティーの中では、本製品の出荷時期について不満の声も高まっている。ソーシャルメディア分析会社CEOのJason氏は、S19シリーズの出荷時期が5月11日であることを指摘し、ビットコインの半減期のタイミングが13日であるのに、なぜ直前のタイミングで出荷するのかとTwitterで発言していた。
Bitmainによって、S19シリーズの価格や出荷時期の情報が公開された後も、公式販売サイトでは未確定(TBD)の文字が表示されている。ビットコインの価格は、新型コロナウイルスの影響下で大きな下落を見せており、高額なマイニング機器に投資したいと考えるのは、組織など資金に余力のある企業のみに絞られてきているようだ。2019年のビットコイン価格は、決してマイナーにとって良かった状況とは言い難いが、2020年は、その方向性がより不明瞭になっている。