Google、不正な仮想通貨ウォレットアプリで500万ドルの訴訟に直面

Googleが500万ドルの訴訟に直面

Google Playストアからダウンロードした、不正な仮想通貨ウォレットアプリでGoogle が500万ドル(約7億円)の訴訟に直面していることが明らかになった。

ウォレットアプリはダウンロードしたユーザーの資産を一掃したと主かみられており、Googleは法的トラブルに巻き込まれている。被害者であるマリア・ヴァカ(Maria Vaca)氏は、グーグルに500万ドルの訴訟を起こしており、同氏は、Googleの監督不行き届きによって詐欺的なアプリが蔓延し、同氏の経済的な悪夢を招いたと主張。同氏はカリフォルニア州の裁判所に訴訟を起こし、ユーザーを卑劣で悪質なアプリから守れなかったGoogleを非難。実際、仮想通貨詐欺はブームが続いており、2024年の上半期だけで、詐欺師たちは6億7,900万ドル(約988億円)近くを売り上げ、これらの詐欺は、銀行振り込み詐欺に次いで2番目に儲かる詐欺の形態になりつつある。

仮想通貨詐欺で偽モバイルアプリとウォレットが最多

これらの詐欺には様々な形態があるが、最も多くの現金を引き出しているのは、偽モバイルアプリとウォレットであり、詐欺師たちは、本物そっくりのアプリを作るのが得意になっている。

洗練されたデザインと簡単に儲かるという約束でユーザーを誘い込み、秘密鍵のような機密情報を盗む仕組みとなっており、いったん秘密鍵を手に入れれば、ブロックチェーンと言うよりも早くウォレットを空にできる。高額リターンを約束する投資詐欺も流行しており、これらの詐欺は、次の大きな流れに乗ろうと考えている人々をターゲットにしている。有名人やインフルエンサーも安全ではなく、詐欺師はソーシャルメディア上で彼らになりすまし、偽の景品や投資機会を宣伝し、暗号の前払いを要求することもある。

また、フラッシュローン攻撃は、詐欺師が現金化するもう一つの方法とされており、彼らは無担保ローンを組み、市場を操作して巨額の利益を手にし、一般投資家は袋を抱えたまま逃げ去る。さらに、詐欺師が偽の仮想通貨を大々的に宣伝し、投資を集めては跡形もなく姿を消す、詐欺的なICO(Initial Coin Offering:新規仮想通貨公開)も忘れてはならない。

ヴァカ氏のように法的措置を取る人の数だけ、黙って苦しむ人がおり、2024年、仮想通貨詐欺の被害に遭った人のうち、当局に通報したのはわずか42%だった。つまり、多くの人々が何の助けも得られないまま、傷をなめ合い、前に進もうとしており、この報告不足が、詐欺が後を絶たない理由の大きな部分を占めている。2023年だけでも、仮想通貨詐欺による推定被害額は46億ドル(約6694.5億円)という途方もない額に達しており、仮想通貨に飛びつく人が増えるにつれ、潜在的な被害者の数は増え続けるだろう。