ビットコイン、インプライドボラティリティが急上昇

ビットコイン、インプライドボラティリティが急上昇

仮想通貨のデリバティブ市場向けデータ分析を提供しているSkewによると、ビットコインのインプライドボラティリティー(予測変動率)が、8日に55%から65%に増加しているとのこと。これは、世界全体を巻き込んでいるコロナウイルスの拡大が影響し、その不安から増加したと見られている。


Skewより画像引用

インプライドボラティリティーは、将来の価格変動率を予測した指標で、高頻度の取引を行う人や大口の投資家にとっては、スプレッドの差益を狙う取引チャンスが頻出するため、好機であるとも見られている。資産の種類に関係なく、ボラティリティーが増加することは一部のトレーダーに好まれており、Virtu Financialのようなスプレッド差を狙った高頻度の取引をするトレーダーは、このような市場でも収益をあげているという。

ビットコイン価格はコロナウイルスの影響を受けにくい

ビットコインの価格は2月の中旬を境に下落しており、一時1万ドルを超えていた価格も現在は8,000ドルあたりまで下がっている。他の市場で見ると、NYの株式市場は過去最大の2,000ドル超下落を記録し、株式売買を一時停止する措置も発動された。また、原油価格の34%下落などコロナウイルスの拡大で、経済的影響に対する懸念が高まり、さらなる損失を産む悪循環に陥っている。

市場に大きな影響を与える中、一部の仮想通貨トレーダーの中には、仮想通貨市場が思ったほど落ち込んでいないことに驚く意見もある。B2C2の共同創設者であるMax Boonen氏は、ビットコインと比較して、コロナウイルスの拡大は株式市場に大きな影響を与えると述べ、BTCは経済成長と無関係である意見を出している。

「株式市場の成長期待がかなり低く修正されたため、株価は大幅に下落している。ビットコインは実際には経済成長に依存していません。そのため、配当のある株式とは違います」