日本のマネーロンダリングが増加 =仮想通貨では減少

日本のマネーロンダリングが増加 =仮想通貨では減少

警視庁は今月5日、2019年に犯罪収益やマネーロンダリング(資金洗浄)の疑いがあるとして金融機関などが国に届けた件数が、44万492件であることを明らかにした。この数値は前年と比較すると2万3027件増加しており、高最多の件数であるという。

また同年に全国の警察が摘発したマネーロンダリングの件数も537件と、過去最多である。調査によって明らかになった44万492件のうち、30万786件の取引のデータは、調査の根拠があると判断されいる。また企業などから報告された詳細では、銀行などの預託機関が全ケースの80%を占め、続いてクレジットカード会社が5.6%、仮想通貨事業者は5996件(1.4%)と前年から1100件減っている。

ネットワークやSNSの拡大によって、日本によるマネーロンダリングに関する報告や共有が簡単になっている一方、違法な送金を行う人々やその件数は増加傾向にある。しかしこの件数に反して、告訴に至るケースは減少傾向にあるようだ。

仮想通貨については、金融庁が主導となり国内における規制が強化されている。昨年6月には、フィスコ仮想通貨取引所に対して金融庁は、資金決済法に基づく業務改善命令を出している。この際には、日本でも大きな問題となっていたマネーロンダリング対策の不十分さや、顧客の資金を管理する内部管理体制に不備があると判断したことから、業務改善命令が出されている。