ビットコイン先物のBakkt CEO、米国上院議員へ就任か

ビットコイン先物のBakkt CEO、米国上院議員へ就任か

BakktのCEOであるKelly Loeffler氏が、ジョージア州の米国上院議員に就任する。地元メディアであるAtlanta Journal Constitutionの報告で明らかとなった。ジョージア州のブライアン・ケンプ知事は、数ヶ月に及ぶ議論の末、健康上の理由で辞職した共和党のJohnny Isakson議員に代わり、Loeffler氏を任命することに決めたようだ。これまで、ドナルド・トランプ大統領は代役としてDoug Collins下院議員を推薦していたため、Loeffler氏の就任はこの意向に反することになる。

いっぽう、Loeffler氏が就任すればジョージア州の歴史の中では2人目の上院議員となる。トランプ大統領の意向に反してまでLoeffler氏の就任を決定した理由として、共和党から距離を置いていた女性有権者へのアピールである可能性が高いと指摘する意見も出ている。いずれにせよ、仮想通貨業界には朗報といえる。Loeffler氏が上院議員に就任すれば、BakktのCEOからは退任することになるだろう。しかし、中央機関に推進派がいることで、普及に向けた適切な規制から業界の活性化が見込める。

取引量が増加、好調なBakkt

Bakktはビットコインの先物取引を提供している。親会社のICE(インター・コンチネンタル・エクスチェンジ)はニューヨーク証券取引所を運営している。親会社のステータスの高さから、Bakkt設立発表時には多くの機関投資家を惹きつけると期待が集まっていた。しかし、サービス開始当初から取引量が伸び悩み、期待に反して仮想通貨コミュニティからは失望の声が挙がっていた。

いっぽうで、ここ最近のBakktのパフォーマンスは素晴らしい。11月28日にはBakktの公式ツイッターにて、取引量が過去最高となる4,443BTC(約35億円)を更新したことを明らかにした。22日にマークしたこれまでの最高記録を、約62%も上回る大幅な記録更新となった。Bakktでは来月9日からオプション取引も提供予定となっており、今後はさらなる取引量の増加が見込める。

今後の仮想通貨市場の成長には機関投資家の存在が欠かせない。機関投資家の流入が期待されていたビットコインETFは、SECが提示するようにクリアしなければならない課題が多く、当分の間承認される見込みがないだろう。Loeffler氏の後押しのもと、Bakktのさらなる飛躍に期待したい。