カルダノ財団、決済利用が可能な「AdaPay」をリリース
仮想通貨ADAを発行するカルダノ財団が、「AdaPay」をリリースした。カルダノ財団の公式ツイッターから明らかとなった。AdaPayは商用利用向けの決済ソリューション。ADA決済を受け入れられるだけでなく、受け取り側は銀行口座から法定通貨として出金することができる。カルダノ財団は支払い向けブロックチェーンプロトコルを手がけるCOTIと提携し、AdaPayの開発を行った。
COTIでは決済アプリ「COTI Pay」を提供しており、ユーザー数は8万人、決済を受け入れている店舗やサービスも5,000を超えている。カルダノ財団とCOTIが提携を発表したのは、今年の10月。提携を基にCOTI Payのプラットフォームを活用することで、AdaPayの決済ソリューションが誕生した。AdaPayはADAのみに対応しており、即時決済が可能な他、35のフィアットとの交換にも対応している。加えて、実店舗向けにQRコード決済やPOSシステムとも連動できる。
投機から実利用へ、広がる仮想通貨決済
今回カルダノ財団がリリースしたAdaPayのように、仮想通貨は投機から実利用のフェーズへ移行しつつある。ビットコインやビットコインキャッシュを中心に、実店舗やサービスでの受け入れも増えてきた。ヨーロッパや南米では、決済を受け入れる店舗が特に増加傾向にある。
つい先日、フランスのケプラーク社がビットコイン決済を導入したことも大きな話題を集めた。ケプラーク社はフランス国内に5,200店舗以上のコンビニエンスストアやタバコ店を構えている。日本国内でも、Coincheckが店舗向けにビットコイン決済サービスを導入できる「coincheck payment」を提供している。coincheck paymentは、銀座の回転寿司店やDMM.comなどの大規模なサービスでも導入されている。
日本国内においては、ビットコインや仮想通貨の決済に関しては、2020年の東京オリンピックまでにはさらなる増加が見込めるだろう。たとえば、海外観光客は現地のフィアットと交換するために、高い外貨両替の手数料を支払っている。しかし、仮想通貨を使えば安価な手数料でコストを抑えた交換が可能だ。また、スマートフォン1つですべての手続きが可能と利便性も高い。こうした観光客にとって仮想通貨決済は、コストと利便性どちらの面でも現在の決済手段よりも優れているといえるのだ。