AppleStoreで人質犯が仮想通貨で2億2,600万ドルを要求事件発生

人質を立い男が仮想通貨で身代金を要求

27歳の男が、アムステルダム市内中心部近くのAppleStoreで店内に居た1人を人質に取り、保釈を盾に仮想通貨で2億2,600万ドル(約258億円)を要求する事件が起きたことが明らかになった。

オランダの現地メディアDutch News報道によると、犯罪者は午後5時30分頃にLeidsepleinスクエアのAppleStoreに押し入り、顧客だった44歳のイギリス人を人質に取ったと。爆弾を背負ったように見えるジャケットも着ていた犯人は、警察が到着したことを確認し、人質を解放するために2億2,600万ドルの仮想通貨を要求したという。

警察署長のフランク・ポー(Frank Pauw)氏は、アムステルダム出身の容疑者、拳銃と自動武器を装備し、カモフラージュされた服を着ている容疑者が、逃げる人質を追いかけた際に警察に轢かれたたと述べた。容疑者は威嚇のため少なくとも4発の銃弾を放ったが、人質と店内の残りの人々は全員無傷であったとのことで、同警察スポークスマンは次のように語っている。

彼は銃で人質を脅し多額の仮想通貨を要求しました。さらに自分自身に取り付けた爆弾を爆破させると脅したので、私たちは非常に真剣に受け止めました。

犯人は拳銃と自動武器を装備しており、カモフラージュされた服を着ているていたが、逃げる人質を追いかけたときに警察にひかれ、病院に運ばれたとのことだ。ポー警察署長は、容疑者が警察の監視下で入院していることから、回復を待って聞き取り調査を行うなど犯罪の動機を調査する意向だ。

増加が続く仮想通貨関連犯罪

仮想通貨が犯罪の身代金として要求されることは最近増加しており、送金が容易なことや、マネーロンダリング(資金洗浄)に利用しやすいことなどが理由としてあげられている。

最近では、FBI(Federal Bureau of Investigation=米連邦捜査局)は、仮想通貨関連の犯罪の取り締まりに特化した特別ユニットVAEU(Virtual Asset Exploitation Unit)の設立を発表している。

VAEUは、2021年10月に発表したNCET(National Cryptocurrency Enforcement Team=国家仮想通貨執行チーム)の活動に参加する予定であり、マネーロンダリング(資金洗浄)、サイバー犯罪などに関して、規制政策の専門知識を持つ検察官と連携して、仮想通貨を悪用した犯罪者を追及することを目指している。