中国国家外貨管理局、「仮想通貨リブラが国境を越えた違法な金融活動に使用される可能性がある」

中国国家外貨管理局、「仮想通貨リブラが国境を越えた違法な金融活動に使用される可能性がある」

中国国家外貨管理局(SAFE)の主任会計士、孫天琦氏によると、FacebookのLibraプロジェクトを含む仮想通貨は外国通貨と同じ種類の法律に従う必要があり、そうでなければ国として禁止すると話している。中国の上級規制当局管のSun Tianqi氏は最近、このことについて以下のように言及した。

「金融技術は、国の金融市場の解放・革新・発展を促進することができますが、国境を超えた違法な金融活動を促進させる可能性もある。これは特定の新興市場において考えられます。」

これらの声は、中国が発行を考えている国家デジタル通貨(DCEP)の情報が明らかになってくるにつれて増えてきており、元中国議会高官の黄氏も国家の信用に支えられていない通貨は真の財産にならないと主張し、Libraは失敗する運命にあるだろうと述べている。

中国はDCEPの計画をLibraの複製ではないと主張しているが、意識している節はあるだろう。実際FacebookがLibraの構想を発表した3ヶ月後に決済局元次官の穆長春氏を計画のトップに置き、開発の加速を図った。これらの動きに対して、Libraのプロジェクト責任者David Marcus氏は、アメリカが全く手出しのできない仮想通貨システムを中国は作り出す可能性を示唆しており、アメリカはこれに対して体制を強化する必要があることを警告している。

中国が国家仮想通貨の発効準備を開始か

中国の国会で仮想通貨に関する新法案が可決し、DCEPの試験的な運用予定であることを公表した。新法は2020年1月1日に発効される予定で、国として暗号資産の研究や応用について支援していくと明記されてある。習近平国家主席も「ブロックチェーン技術を積極的に推進していく」と発言していることから、国家主導の仮想通貨、もしくは何かしらの形でブロックチェーン技術を取り入れてくるのは間違いないだろう。

同発言を受けて仮想通貨市場全体の価格は大幅に上昇し、中国のSNSサービス「WeChat」ではビットコインという単語の検索数が316%増加したことが確認された。

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