Google発表の量子コンピューターを警戒|FUDによる仮想通貨市場は全面安

Google発表の量子コンピューターを警戒|FUDによる仮想通貨市場は全面安

Googleが開発中の量子コンピューターが複雑な計算式を短時間で解いたとして、今月23日に同社から発表されたことをきっかけに、仮想通貨相場全体に大きな影響を及ぼしている。価格への影響は、各国の主要メディアの報道によるFUDが要因のようだ。ビットコインに関しては一時7500ドルを下回る価格で推移している。

以前からビットコインの量子コンピューター耐性には問題があると指摘されており、多くの投資家にとっても不安材料の一つとして挙げられていました。ビットコインには「公開鍵暗号」と呼ばれる暗号化技術により外的要因から資産を守るという構造で成り立っていますが、この暗号化技術が量子コンピューターにより破られてしまう恐れがあるからだ。

通常ビットコインの送金には公開鍵と秘密鍵の2種類にが使用され、秘密鍵で電子証明された情報を公開鍵で復号する事で情報の相違を確認し、取引きが完了されることになる。本来であれば一般に公開されている公開鍵から秘密鍵を生成する事は出来ないが、量子コンピューターは従来のスーパーコンピューターを遥かに凌ぐ計算処理能力で公開鍵情報から秘密鍵の情報を導き出す事が可能だという。これは暗号化して送金する事で資産を守るという仮想通貨の根幹となる部分を脅かす事態になりかねない。

量子コンピューターに関する報道

しかし、この報道に対してIBMの研究者からは批判の声が挙がっている。IBMサイドの言い分としてはGoogleがスーパーコンピューターで1万年以上かかる計算を量子コンピュターで3分20秒で完了した。と報告しているが、IBMも同じ計算式をスーパーコンピューターで計算した結果2日半しかかからなかったと言う。これには、スーパーコンピューターの性能がシステムメモリーに保存できるデータ量によって制限されると想定したことが間違いだと指摘している。

量子コンピューター開発をGoogleと競っているIBMは今回のGoogleの発表を誇張した表現として、批判を公に公表した。

しかし、量子コンピューターの開発はネガティブ要因だけではなく、新しいコンセンサスアルゴリズムとしてEthereum,EOS,NEOなど、多くのブロックチェーンプロジェクトに取り入れらているPoS(プルーフオブステーク)に量子コンピューターの技術を適用する事でPoSで問題視されている「悪意のあるステークホルダーの選出」の問題を解決する一つの手段として活用する事が出来るかもしれないとされている。

今後の量子コンピューターによるPoSを採用するブロックチェーンへの応用について、テキサス大学オースティンのスコット・アーロンソン教授はGoogleの量子コンピューターがPoS懐疑論者の懸念を和らげる材料として活用出来る可能性があるとし、フォーチュン紙に対して以下のようにコメントしている。

本当にランダムであると正式に証明できるほどの数を発行できる

今後の仮想通貨市場の展望

今後の仮想通貨市場としてIOTAやADAのような量子耐性の強い仮想通貨が価値を高めることになるのか、ビットコインや既存のアルトコインがよりセキュアな設計を実装する事で価値を上げる事になるのか。今後の動向に要注目である。

現在は、一旦ビットコインの下げ相場も落ち着いたように見えるが、今後の仮想通貨相場全体に影響を及ぼす事態であることから今後量子コンピューターと、仮想通貨の話題は切っても切り離せない関係になりそうだ。

仮想通貨ビットコインが、Googleが実証の「量子超越性」によって破られる可能性がある

2019.10.02

ABOUTこの記事をかいた人

まさ@ブロックチェーン研究家

外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。