仮想通貨の暴落後、Bakktのビットコイン取引量が急増

仮想通貨の暴落後、Bakktのビットコイン取引量が急増

昨夜の仮想通貨市場の暴落後、Bakktのビットコイン取引量が急増している。Bakktのビットコイン取引高を監視する「Bakkt Volume Bot‏」によると、昨日の暴落前の取引量はわずか8BTCしかなかったが、暴落直後には296BTCまで急増した。Bakktの親会社にあたるIntercontinental Exchange(以下:ICE)のデータによると、11月契約では629BTC、12月契約では11BTCとなっている。

機関投資家にとって割安な価格になったのか

Bakktは先月23日に立ち上がった。現物決済のビットコイン先物取引を提供している。親会社にあたるICEはニューヨーク証券取引所を運営していることから、機関投資家の参入を呼び込むのではと、市場関係者から注目が集まっていた。いっぽう、立ち上げ以降は取引高で伸び悩み、低調なパフォーマンスを見せていたことから、市場の期待を裏切る格好となってしまった。

昨夜の下落以降に取引高が上昇したということは、機関投資家がビットコインが適正価格に落ち着きつつあると考えているのかもしれない。ここ最近では、ビットコイン本来の価値を示す指標(アクティブアドレス数など)から、ビットコインの現在価格が割高であると指摘するアナリストもいた。下落によって価格が割安になったことが、取引高の上昇に繋がったと見られる。

CME先物期日には要注意

過去のデータを見ると、米シカゴ先物市場(以下:CME)のビットコイン先物の期日前に、ビットコイン価格は大幅に下落している。先月も期日前の24日に、2,000ドル近い暴落が起こっている。今月も期日前に大きく下落する格好となった。こうした点を踏まえると、今後もCMEの期日前の動きには、しっかりと注意しておいた方が良いだろう。

いっぽうで、マーケットリサーチを専門とした企業Skewによると、CMEのロングポジションは10月1日以降から増加傾向にある。短期的にはまだ下落目線は外せないだろうが、年末から年明けにかけてふたたび上昇する可能性もあるかもしれない。