ビットコイン先物契約の建玉が急増
ビットコイン先物契約への建玉は、定期的に1日あたり50億ドルに達していおり、ビットコインの価格の強気の兆候かもしれないとみられている。
機関投資家向けの主要なデータ分析および取引を実行するプラットフォームのSkewの調査結果によると、ビットコイン先物への建玉は11月3日火曜日に54億ドル(約5,665億円)に達し、過去最高の57億ドルに近づきつつある。また1日の建玉は2週間の大半で50億ドルを超えており、仮想通貨に対する投資家の関心を表す結果となった。
ビットコイン先物契約はビットコインデリバティブの一種であり、トレーダーは将来、特定の時間や数量、価格などをあらかじめ決めたうえで売買することに同意する契約を指す。市場に追加の流動性をもたらすほか、裁定取引(金利差や価格差を利用して売買し利ざを稼ぐ取引)の機会を提供するのに役立つ取引だが、価格が上がるか下がるかに賭ける1つの方法である。
建玉と金融商品への関心度
建玉(たてぎょく)とは、単に決済されていないデリバティブ契約の数で、信用取引や先物・オプション取引などで未契約のまま残っている約定(取引が成立した状態)の事を指す。そのため、買ったまま未決済の約定を“買い建玉”と呼び、売ったまま未決済の約定を“売り建玉”と呼ぶ。先物契約は、各トレーダーが望むものを手に入れる将来のある時点で決済される。
対して物理的決済とは、買い手が実際の資産を取得することを意味しており、現金決済とは、購入者がその資産の現金価値を取得することを意味する。一般的に、投資家が金融商品にどの程度関心を持っているかと相関関係があると言われているが、買い手が資産の失敗(短い)または成功(長い)に関心があるかどうかを確実に知ることは困難と言われている。
高い建玉率とビットコインの高騰が相まる
基礎的な分析からマニアック分析まで一覧表示提供されているブロックチェーン分析企業のMessari(メサーリ)が発表したレポート「MacroOutlook:Bitcoin and the US Election(日本語訳 マクロ展望:ビットコインと米国大統領選挙)」によると、高い建玉率とビットコインの高騰が相まり、3月の4,000ドル近くから、世界経済がコロナパンデミックの影響によりほぼ閉鎖された状態から移動し、ビットコインには好機をもたらしており、本日は144万円前後で取引されており14,000ドルの壁を突破しそうな勢いである。
建玉も上昇している間に上昇トレンドの間に価格が上昇することは、新しいお金が市場に参入していることを意味する可能性がある(新しいポジションを反映している)。建玉の増加がロングポジションによって促進されている場合、強気感情の兆候である可能性がある。
ただし、建玉は、デジタル資産経済の多くのデータポイントの1つにすぎず、同レポートで、より正確には、結果とその意味に関する不確実性が、ビットコインの弱気なケースの可能性につながると記載され、以下のように結論付けた。
不確実性のために短期的にボラティリティが高まる可能性がある一方で、ビットコインは現在、企業や投資の世界で真剣に言及されているマクロ資産として浮上している。