仮想通貨GRAM発行予定のテレグラム、弁明機会として「10月24日」に公聴会を予定

仮想通貨GRAM発行予定のテレグラム、弁明機会として「10月24日」に公聴会を予定

大手メッセージアプリTelegram(テレグラム)が発行を予定する仮想通貨Gramは、米証券取引委員会(SEC)から命令されている抑制命令についてニューヨーク地方裁判所が、仮想通貨Gramを発行を予定するテレグラムへ、抑制命令に従う必要がない理由を弁明するチャンスとして、公聴会を行うことを決定したようだ。この公聴会は2019年10月24日に、ニューヨークで行われる予定である。

発行すらできない状況へと陥っている仮想通貨Gram先日、米証券取引委員会(SEC)から保安命令が出されており、仮想通貨Gram(トークン)が未証券に該当するため、運営企業に対して「一時的な禁止命令の許可を得た」と発表されていた。ここまでの一連の禁止命令に関する報道は、テレグラムが昨年、大規模な資金調達を完了し、独自ブロックチェーン「TON」を開発後、間も無く正式にローンチ(10月31日)というところまで来ていた矢先の出来事である。

抑制命令が出された際、ブルームバーグの報道では、トークン発行を延期する可能性を含め、SECからの抑制命令を解決する方法を検討していると述べており、解決策を探していたようだ。そしてSECのテレグラムへの考えは、以下の内容が主な理由となる。

「SECは、テレグラムが29億GRAMのトークンを世界中の投資家に販売し、そのうちの1億GRAM以上が証券登録をせずに米国の投資家に販売されていた。」

テレグラム独自トークン「Gram」|SECの販売停止命令により発行を延期か

2019.10.14

大企業の仮想通貨は、規制当局によって抹殺される

世界を代表する企業やプラットフォームが仮想通貨(トークン)を発行する機会が増え、米国はもちろん世界各国の規制当局は、ブロックチェーンおよび仮想通貨領域の規制に、非常に慎重になっている状況だ。

最近では、フェイスブックが構想する仮想通貨リブラを厳しく規制、非難しており、その影響から仮想通貨リブラの運営企業であるリブラ協会から、VisaやMasterCardをはじめとする6社が、リブラ協会から脱退したと報じられている。

仮想通貨の領域においては、米国をはじめとする世界各国の規制ルールが定まっていないため、どのように投資家を保護するのかが不透明な状況にある。そのため、プロジェクトは仮想通貨(トークン)を発行することが難しい状況に陥っている。しかしその反面、大企業らによる仮想通貨の計画は、仮想通貨の規制を早め、市場の整備を着実に進めるきっかけになっているのは間違えないだろう。

Visa、Mastercardなど大手5社、フェイスブックの仮想通貨リブラから脱退濃厚

2019.10.14