フェイスブック仮想通貨リブラ、ハードフォークの計画を発表|中央集権体制の懸念を払拭する目的か

フェイスブック仮想通貨リブラ、ハードフォークの計画を発表|中央集権体制の懸念を払拭する目的か

2019年、最も注目されているフェイスブックの仮想通貨プロジェクトLibra(リブラ)が、ハードフォーク(分岐)する「オープンリブラ」という計画が、日本の大阪で開催されているDevcon 5にて発表された。Wirelineの共同設立者であるLucas Geiger氏によって発表された今回のハードフォークは、仮想通貨リブラのオープンソースを使用して開発が行われるようである。

仮想通貨リブラとは

フェイスブックの仮想通貨リブラとは、2019年6月18日に突如、Libra(リブラ)という名称で仮想通貨を発行すると発表。同時にどのような仮想通貨プロジェクトかが説明されているホワイトペーパーも公開された。以前から噂の渦中にあったフェイスブックの仮想通貨には大きな期待感が集まっていた。

しかし世界各国の規制当局は、フェイスブックの仮想通貨リブラを懸念する声が挙がり、米国大統領ドナルド・トランプ氏までもが「リブラは、信頼性を持っていない。フェイスブックや他の企業が銀行になりたいのなら、彼らは新しい銀行憲章を求め、他の銀行と同様に、すべての銀行規制の対象となる必要がある。」と発言している。

どのような経緯でハードフォークされるのか詳細は明らかになっていないが、これらの規制当局らの懸念を払拭するため、今回、仮想通貨リブラがハードフォークが実施されると考えられている。

既に、オープンリブラはプロジェクトに関する公式サイト「openlibra.io」を開設しており、「Facebookが運営するのではなく、金融包摂のためのオープンプラットフォームです」と説明されている。

オープンリブラについて|登壇内容

Wirelineの共同設立者であるLucas Geiger氏は、リブラのハードフォークについて、フェイスブック主導で開発が進められているリブラは、リブラ協会に属する企業らが、多くに権限を有するため、金融市場に大きな影響を与えると懸念されていると説明し、その解決方法としてオープンリブラを計画しているとコメントした。

冒頭でも説明したように、オープンリブラはリブラのオープンソースを使用してハードフォークを実施する。また、リブラにペッグした仮想通貨の開発を行う予定であるようだ。

この発表に対して賛否両論の声が上がっているが、イーサリアムの著名なコミュニティメンバーであるVlad Zamfir氏は、リブラのハードフォークに関する情報を入手した際、仮想通貨コミュニティメンバーや規制当局らが、中央集権化を非難しているリブラについて、「暗黙のうちに正当性を与えるという事実に起因する」と考え、以下の批判的なツイートを投稿している。

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