イーサリアムの共同創設者、「フェイスブックの仮想通貨への進出が、危険を及ぼす可能性がある」
ビットコインに続く時価総額2位に位置する仮想通貨イーサリアムの共同創設者の一人であるMihai Alisie氏は、先月発表したフェイスブックの仮想通貨「Libra(リブラ)」について「仮想通貨への進出が危険を及ぼす可能性がある」と発言していることが、Bloombergのインタビューにて明らかになった。
同氏はインタビューにて、フェイスブックの仮想通貨リブラの進出が、どのようにして危険を及ぼす可能性があるのかを次のように説明している。
「これは、経済的、政治的、技術的、そして監視とデータのプライバシー保護のために、非常に多くの分野に影響を及ぼします。
ロシアの選挙のやりとりで見られたように、Facebookはユーザーのプライバシーよりも成長を優先している。それはよく油を注いだ機械です。世界規模でみると、人々の行動を積極的に操作しています。」
今回のMihai Alisie氏の発言では、フェイスブックがユーザーのプライバシーを優先するのではなく、フェイスブックの利益を優先する傾向にあり、今後、フェイスブックによって人々の行動が操作されるのではないかというのだ。
同氏が発言した「ロシアの選挙のやりとり」については昨年8月頃、フェイスブック社は米中間選挙を控え、フェイスブックは外国からの介入防止を目的とし、ロシアとのつながりが疑われる30以上のページやアカウントを削除。
このアカウントの削除の過程で、ユーザーの情報を閲覧できることに対して、フェイスブック社に非難が殺到したのだ。
また先日、イーサリアム(ETH)の創設者であるヴィタリク・ブテリン氏が、フェイスブックの仮想通貨Libra(リブラ)について「Libraは、多くの国の政府よりも強力になるという意図しない結果をもたらす可能性がある」と指摘。
その理由として、同様に2018年8月頃の「ミャンマー軍に関連する18のアカウントと52のページの削除」が理由である。
両方ともに、フェイスブックが自由にユーザーの情報を閲覧できることから、膨大なアカウント情報を有するフェイスブックに対して懸念を抱いている。