仮想通貨の価格は既に底をつけた可能性

Binanceが仮想通貨相場の分析リポートを公表

11日、仮想通貨取引所Binanceは、公式サイトのリポートでビットコイン及びアルトコインの価格は既に底をつけているかもしれないという見解を示した。

同リポートでは、ビットコイン及びアルトコインの価格推移の相関係数を根拠として、「価格が底をついた可能性がある」という見解が論じられている。

※価格については、米ドルとの交換レートが利用されている。

相関係数の大小の判断基準については、0.8が用いられており、ビットコインとアルトコインの価格推移の相関係数が0.8を超えた期間とその期間中に示された相関係数の最大値が整理されている。

サンプル(調査データ)としては、2014年2月13日から2019年3月14日までの期間のものが用いられているようで、ビットコインとアルトコインの相関係数が0.8を超えた期間は全体の25%以上を占めていることが示されており、ビットコインとアルトコインの価格推移は強い相関を示す傾向にあることが論じられている。

また、それらの相関係数が0.8の基準を超えて大きくなる度に、相場は広い意味で転換点を迎えている可能性があるといった趣旨の見解が示されている。

最近のビットコイン及びアルトコインの価格推移については、2018年12月15日から3月14日の間、その相関係数は0.8を超え、3月13日には、0.991と過去最高を記録したことに言及し、その期間中に仮想通貨の価格は底をついた可能性があるとの見解が示されている。

一方で、仮想通貨市場の歴史は浅いことにも触れ、断定するには時期尚早であるといった趣旨の見解も付け加えられている。

同様の見解を示す著名投資家

最近、仮想通貨の価格について、何人かの著名投資家がその推移について独自の見解を示していることが話題となる。

先月、米調査会社ファンドストラットのトム・リー氏は、「ビットコインの強気相場が6か月以内に戻ってくる可能性がある」と言った趣旨の見解を示していた。

※トム・リー氏は、仮想通貨だけでなく、株式市場などの動向分析も行っている人物。著名投資アナリストと紹介されることも多い。

また、同氏は、独自のインデックス(指標)「Bitcoin Misery Index」が、2016年以降の最高値をつけたことを11日にTwitterで公表し、「ビットコインの弱気相場は3000ドルを付けた時点で終わっているのかもしれない」といった趣旨の発言も付け加えた。

仮想通貨市場に限らず、話題となる価格変動が起こった際には、様々な予想や考察が各メディアを席巻する。

また、著名投資家の言動や行動は、市場参加者からの注目を集めることも多い。

大手仮想通貨取引所Binanceと著名投資家トム・リー氏は、仮想通貨の価格が「底を打った」という見解をほぼ同時期に示したことは興味深い。

4月2日のビットコインの急騰は、アルゴリズム取引の影響ではないかとの見方があった

そして、現在、その後の価格推移について様々な見解が出てきている。

引き続き、その動向には注目が集まりそうだ。

またもトム・リー氏が発言|「現時点のビットコイン(BTC)の価格は、適正価格に達していない」