サウジアラビア通貨庁がリップル技術の普及をサポート
リップル社がサウジアラビア通貨庁(SAMA)と提携を結んでから1年が経過した。
先日サウジアラビア中央銀行が仮想通貨リップルを今のところ利用することはないが、xCurrentは採用し2019年3月までにサービスの提供を開始すると発表した。
この情報はリップルのコミュニティが待ち望んでいたことであり、リップル社のグローバル責任者であるDilip Rao氏は以下のように述べる。
「世界中の中央銀行がブロックチェーンがどのように国際間決済を変化させることができるのか期待している。結果として、企業と消費者双方にとって国際間取引に対する障壁が低くなるでしょう。SAMAは、先頭に立って国内銀行にリップルブロックチェーンを使った即時決済を可能にするリソースを提供している」
SAMAの役割とは?
SAMAは、今後も仮想通貨プロジェクトを支援していき地方銀行にxCurrentの採用を促していくという。
送金に時間がかかるSWIFTと違って、xCurrentは顧客の取引量が多い場合でも即座にかつ低コストでサービスを展開することができる。
– We (central bank) don’t implement Ripple technology but we still work with Ripple to educate and encourage commercial banks to use their technology.
– 2 banks will go live with Ripple this quarter (Q1 2019) very soon
Mohsen Alzahrani – SAMA pic.twitter.com/FQtL8bzmJT
— Steven Diep (@DiepSanh) February 12, 2019
xCurrentは、リップル社が開発した3つの製品の1つである。この技術は、国際間決済をブロックチェーンによって追跡可能にするだけでなく、仮想通貨XRPを使わずに運用される。
しかし、最新のバージョンでは銀行がxRapidという製品を使ってXRPを取り入れることができる。
SAMAはサウジアラビアの国際決済の中心的な役割を果たしており、今後ATMや銀行などで普及が進むことが期待される。
2018年10月には、SAMAの技術責任者Mohsen Al Zahrani氏が、銀行の技術革新について以下のように述べている。
「私たちにとって、効率化よりも大事なことはある。私たちはアンチ-デジタルではなく、デジタル通貨の発行に関する実験も行っている。しかし何が課題であり、誰が管理し、保証するのかを考える必要がある」
リップル社とイスラム諸国の関係
3月までにリップル社の製品を使ったサービスが提供されるということは、リップルコミュニティにとって非常にポジティブな進展だろう。
全てがうまくいけば、国際決済のスピードと効率性の向上・コスト削減が中央銀行だけでなく、サウジアラビア全体で行われることになる。リップル社がこれらの国において競合よりも一歩先んじていることを意味し、他のイスラム諸国への普及も始まるかもしれない。