2018年も終わりを迎えようとしている12月だが、Googleトレンド検索にて「仮想通貨」に関する面白い検索結果がみられた。
仮想通貨ライターであるAvi Rosten(アヴィ・ロステン)氏によると、Googleトレンド検索で調べられた内容は「Bitcoin vs. Beyonce’」「HODL vs.BUIDL」「Bitcoin ETF」「ICOs vs.STOs」「stablecoin」の5項目である。
Googleの人気検索ワードや急上昇ワードが分かる「Googleトレンド」で仮想通貨が話題となったの今月13日、2018年にアメリカとイギリスでもっとも検索された質問ワードは「What is Bitcoin」であった。
Bitcoin vs. Beyonce’
まず始めに「Bitcoin(ビットコイン)」と競う形で検索されたのが、人気アーティストとして世界中の人々に知られている「Beyonce’(ビヨンセ)」である。結果は見ての通り1年間で2回ほど「Bitcoin」よりも多い検索解すが表示されているが、それ以外の月は「Bitcoin」がリードしている。また、年間での検索回数は「Bitcoin」が「Beyonce’」を3倍以上引き離す結果となっている。
ビットコインの価格は2018年のはじめから年末にかけて大きな下落を引き起こした。それに伴い、青のグラフで表される「Bitcoin」の検索回数と市場の興味は下落している。
しかし、11月15日のビットコインキャッシュ(BCH)のハッシュ戦争が行われた際には、BTCの右肩下りのチャートに比例することなく、検索回数が伸びている。
HODL vs.BUIDL
意図的なスペルミスを使用して金融業界や仮想通貨業界のみで使用される「HODL(HOLDの意図的なスペルミス)」と「BUIDL(Buildの意図的なスペルミス)」で検索の比較が行われている。
HODL(HOLDの意図的なスペルミス)は仮想通貨ビットコインの誕生し、2013年12月18日GameKyuubi氏が「I AM HODLING」と題したレポートを提出。それを機に仮想通貨業界では「HOLD」ではなく「HODL」という言葉が使われるようになっている。
そして検索トレンドについては「HOLD」と呼ばれるキーワードはビットコインが2018年のに初めて暴落した3月頃から横ばいが続き、「Bitcoin」のキーワード同様にビットコインキャッシュ(BCH)のハッシュ戦争の時以外は検索概数は上昇していない。
Bitcoin ETF
ビットコインETFは仮想通貨に関与しているユーザーや投資家にとっては聞き馴染みのあるキーワードであろう。
最初にビットコインETFというキーワードが世間に知れ渡ったのは2018年7月、取引所シカゴオプション(CBOE)がビットコインETF申請書を米国証券取引委員会(SEC)に提出したことである。
これを機に米証券取引委員会(SEC)の延期や、9つのビットコインETFの却下などSECの判断を中心として「Bitcoin ETF」というキーワードの検索結果が変化していることが分かる。
今後の予定として最終の承認結果は2019年2月に行われるのだが、この際にも大きな検索キーワードの上昇が見られるであろう。
ICOs vs.STOs
そして驚くべきは「ICO(イニシャルコインオファリング)」と「STO(セキュリティトークンオファリング)」の比較である。
ICOブームは2018年5月頃まで「ICOブーム」と呼ばれるほど人気の資金調達市場であった。グローバルな仮想通貨業界における分析や情報サービスを提供するDiar Newsletterは12月、ICO市場が2018年に突入し、11月が最低の資金調達額であることを自身の調査レポートで発表している。
ICO市場が下落しているのは11月のみならず、6月から急激な下落を引き起こしている。
しかし、それに反して「STO(セキュリティトークンオファリング)」は急激な上昇は見せないものの、順調な市場の成長に向けて準備しているることが伺える。
stablecoin
そして最後の「stablecoin」は、これまでの「Bitcoin vs. Beyonce’」や「HODL vs.BUIDL」とは異なり綺麗な右肩上がりのグラフが見て取れる。
この検索結果はステーブルコインの特徴である、ビットコインなどの仮想通貨市場が暴落した際に安定通貨として使用されることが多いため、このような検索回数になるのであろう。
しかし、ステーブルコインには世間には知られていない問題が多くあるのも現状である。テザー社が発行しているステーブルコイン「USDT」に相当する米ドルを保有うしていないという問題だ。この問題はこれからも仮想通貨市場において大きな話題となることは間違えないであろう。