2018年はICO市場で最悪の都市となった|11月の資金調達額は最低数値を記録
2018年、多くの仮想通貨プロジェクトは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の暴落によりICO(イニシャルコインオファリング)による資金調達に苦しんでいるという。
グローバルな仮想通貨業界における分析や情報サービスを提供するDiar Newsletterは、仮想通貨市場の資金調達方法であるICO(イニシャルコインオファリング)が2018年に突入し、11月が最低の資金調達額であることを自身の調査レポートで発表した。
この表でわかるように、2018年のはじめから11月にかけてICOによる資金調達は右肩下がりで減少しており、11月の仮想通貨市場の資金調達は合計で65million(約62億円)を記録しており、2018年の年間にICO資金調達額で最低の数値を記録している。
この11月の資金調達額は、今年最も高い数値を記録している2018年2月のICO資金調達額のわずか2.5%相当の金額である。
ICO市場は死んでいる!?
2018年の第4四半期は、仮想通貨市場最大の暴落を記録し、ビットコインをはじめとする仮想通貨全体が暴落を引き起こしている。
ビットコイン(BTC)に関しては、2018年年始から80%以上の下落率を記録、新たに仮想通貨市場に参入を計画してるプロジェクトにとっては期待できる環境ではなく、多くの投資家やユーザーに関してもICOに期待できる環境ではありません。
また、ICOを通じて資金調達を検討しているブロックチェーンプロジェクトの大半は、ソフトキャップとハードキャップの設定を大幅に引き下げているようだ。従来の仮想通貨プロジェクトの資金調達源として、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などが挙げられるが、どのプロジェクトに対してもこの市場の暴落のよる否定的な評価が続いている。
ICOのこれから
仮想通貨プロジェクトの資金調達は仮想通貨市場の回復とともに、右肩上がりになることが期待されている。しかしその反面、規制によるICOの踏み出すプロジェクトの減少も予想されている。
SECは11月16日、2つのICOプロジェクト「Airfox(エアフォックス)」と「Paragon(パラゴン)」に対してトークンを未登録証券と判断し、訴訟を起こしている。また、フロイドメイウェザーとDJ KhaledはSECがそれぞれCentraという不正なICOを宣伝するための報酬を開示しなかったことから罰金が課せられている。
ICOに踏み出す仮想通貨プロジェクトにとっては規制が整うことによって、これまで通りのICOによる資金調達は困難になることが予想される。仮想通貨市場の回復とともにICO市場がどのような動きになるのか注目が集まりそうである。