米証券取引委員会(SEC)は16日(金曜日)、同委員会の公式プレスリリースにて、2つのICOプロジェクトのトークンを未登録証券と発表し、訴訟を起こしたと発表した。
SECは未登録証券と判断し訴訟を発表した、2つのICOプロジェクトは「Airfox(エアフォックス)」「Paragon(パラゴン)」であり、ICO証券にのみ民事罰を科す事例としては「世界初」のケースであるという。
Two ICO issuers settle SEC registration charges, agree to register tokens as securities https://t.co/Rj1UYpd5ON
— SEC_News (@SEC_News) November 16, 2018
両者はすでに、損害を受けた投資家に対して資金を返還、証券登録、同委員会に定期報告の提出、に対して合意を行なっており、罰金25万ドル(2800万円)を支払うことに対しても合意をしている。
SECの執行部の、Stephanie Avakian(ステファニー・アバキアン)氏は、今回の2つのICOプロジェクトや、仮想通貨の証券に対して次のように述べています。
「ICOを通じて証券を発行する企業は、既存の法令および証券登録規則を遵守する必要があることを明確にしました。これらの事件は、同様の措置を取ることを検討している人々に、デジタル資産に関する連邦証券法違反の疑いがあることを引き続き指摘している」
未証券登録で訴訟された経緯とは?
「Airfox」を運営するCarrierEQ社とParagon Coin社は、仮想通貨によるICO(イニシャルコインオファリング)を実施する以前に、「DAO報告書の調査報告書」で有価証券になる可能性があるとSECが警告したにも関わらず、ICOを実施した。
ボストンに拠点を置き、マーケットに焦点を当てたデータ交換エコシステムの構築を目指したCarrierEQ社は、約1500万ドル(約17億円)の資金調達を行い、大麻産業にブロックチェーン技術を用いたプロジェクトを目指したParagon Coin社は、約1200万ドル(約14億円)を調達していた。
SECは今回の未登録証券の販売を行なったとして2つのプロジェクトに対して罰金を貸しているが、今月8日にも分散型取引所イーサデルタ(EtherDelta)の創業者であるZachary Coburn(ザッケリー・コバーン)氏を、未登録で証券取引所を運営したとして起訴し、約4400万円(約38万ドル)の罰金を課している。
SECの仮想通貨市場に対する規制や取り締まりが厳しくなり、今後もこれらをきっかけに、仮想通貨市場の規制や取り締まりが強まるでしょう。