国内マイニング企業「GMOインターネット」|仮想通貨の不況でマイニング事業から撤退
マイニング業界の不況は日本市場にまで大きなダメージを与えていた。
日本の大手マイニングを担うGMOインターネットは25日、マイニングマシンの開発、製造および販売を中止することを発表した。しかし同社は、引き続きマイニングは行うとしており、マイニング施設を安価な場所へと移動するようだ。
今回のマイニング事業の撤退の理由として同社は2018年第4四半期時点で、これらの活動に関連する特別損失として約355億円を計上している。
同社の発表では、マイニング事業に対して次のように事業撤退について説明された。
「仮想通貨価格の下落、想定を上回るグローバルハッシュレートの上昇により想定通りのマイニングシェアが得られなかったこともあり、当社グループの自社マイニング事業の収益性は悪化しておりました。
こうした事業環境の変化を踏まえ、当該事業に関連する事業用資産の簿価の全額を回収することは困難と判断し、特別損失を計上することとしました。
連結・個別決算において、債権譲渡損約175億円、貸 倒引当金繰入約35億円を含む、合計約240億円を特別損失として計上いたします。」
今後の見通し
GMOはマイニングマシンの開発、製造および販売を中止することを発表しているが、マイニング自体は安価なマイニング施設に移動させ今後とも継続していくと発表している。
これらの背景には、仮想通貨市場全体の景気回復に伴うマイニングでの利益獲得が大きな理由だと考えられている。
実際にマイニング機器の商品価値は、仮想通貨市場の価格暴落に伴って安くなっているのが現状である。2018年11月23日のニュースメディア「インターナショナルタイムズ」の報道では、昨年、約2万元(約32万円)で販売されていたマイニングマシンが、執筆時点(11月23日)で約100元から1600元の価格で販売されていると伝えられた。
これらのマイニング市場の衰退により11月には、大手マイニング企業「Giga Watt(ギガワット)」が債務を払うことがでいなくなったという理由で破産申請をしている。