Crypto.com、規制対応と取引所買収の推進に伴い香港の個人向けアプリを閉鎖へ

Crypto.comが2027年2月に個人向けサービスを完全停止へ

大手暗号資産取引所を運営するCrypto.com(クリプトドットコム)は、香港市場における事業戦略の大幅な見直しを発表した。

同社は一般消費者向けの個人用アプリサービスを順次終了する一方で、現地当局への機関投資家向け取引所ライセンスの取得申請については継続する方針を打ち出した。この新たな動きには、グローバルでの事業基盤の最適化を図るとともに、中長期的な成長機会が見込まれる領域へリソースを集約させる狙いがある。

今回の決定に伴い、Crypto.comが提供する香港ユーザー向けの個人用アプリは、2027年2月1日をもってすべてのサービスを停止する。現在この一般ユーザー向けプラットフォームはForis DAX MT Limited(フォリスDAX MT Limited)によって運営されている。

同社はすでに影響を受ける現地の利用者にサービス終了の旨を通知しており、今後資産の出金やアカウントの解約方法に関する詳細な手順を順次案内する予定だ。利用者が指定期日までにスムーズに資産の移行や引き出しができるよう、手厚いカスタマーサポート体制を用意して対応にあたるとのことだ。

個人向け撤退の背景にある規制環境のシフトと事業最適化

今回の撤退判断の背景には、現地における最新の規制動向の変化が強く関係していると見られる。同社関係者は、変化の著しいグローバル市場の中で持続可能な事業展開を維持するため、経営リソースの最適配置をしたと説明。

香港においては、域内で暗号資産関連サービスを展開する中央集権型取引所に対して厳格な規制法が整備されており、法令順守にかかる運用体制の見直しが求められていた。個人向けサービスを整理することで、同社は世界各国での法規制に合致したビジネスモデルへのシフトを加速させている。

機関投資家向け取引所の認可取得に向けたライセンス審査の行方

個人向けサービスが撤退へと向かう一方で、機関投資家やプロフェッショナル層を対象とした取引所プラットフォームCrypto.com Exchangeの認可取得プロセスは継続されている。

この事業展開を担う香港法人Foris DAX HK Limitedは、香港SFC(香港証券先物委員会)に対して仮想資産取引プラットフォーム(VATP)ライセンスの申請を2024年2月にした。現時点では審査途中のライセンス取得とみなされる(deemed-to-be-licensed)という暫定ステータスに留まっており、正式な認可獲得に向けた審査が引き続き進められている。

Crypto.comは今後もアジア太平洋地域を重要な拠点と位置付け、各国の規制当局と密に連携しながら、機関投資家市場を中心に堅実なビジネス成長を目指す姿勢を示している。

 

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