個人間の直接取引に期限、仮想通貨市場の規制体制を強化
ロシア中央銀行が、P2P仮想通貨取引を2027年7月1日から禁止すると確認。認可事業者を通じた取引への移行を求め、自己管理型ウォレットへの送金禁止についても説明した。
ロシア中央銀行は10月12日に更新した公式FAQで、個人間で仮想通貨を直接売買するP2P取引について、2027年7月1日までしか認められないことを明らかにした。
根拠となるのは、8月4日に署名され、9月1日に発効した連邦法第282-FZ号「デジタル通貨およびデジタル権利に関する法律」だ。同法第30条では、認可された仲介業者を介さずに行える取引が定められているが、2027年7月1日以降、個人間のP2P取引はその対象に含まれない。
中央銀行は、直接取引が可能かという質問に対し、「はい、ただし2027年7月1日までです」と回答。期限後は中央銀行の免許を持つブローカーや、登録簿に登録された仮想通貨取引所などを通じて、またはそれらの事業者と直接取引する必要がある。
今回の規制は、個人間でルーブルと仮想通貨を交換する取引にも影響する。バイナンスが2023年にロシア事業をCommEXへ売却して以降、購入者が販売者の銀行カードにルーブルを送金し、対価としてUSDTを受け取るP2P方式が広く利用されてきた。こうした仲介業者を介さないP2P取引も、2027年7月1日以降は認められなくなる。
自己管理型ウォレットへの送金も制限、認可取引所の整備進む
中央銀行は、同法第31条第9項に基づき、個人がデジタル口座から自身の非カストディアルウォレットへ仮想通貨を送金することも認められないと説明した。これは利用者自身が秘密鍵を管理するウォレットへの送金を対象とするもので、ウォレットの所有自体を禁止するものではない。
さらに同条第5項では、デジタル保管機関が管理するアドレスを介した個人間送金も禁止されており、個人間取引の決済に伴う送金も認められない。
一方、中央銀行は認可事業者の登録を進めている。ロシア最大の銀行スベルバンクは10月12日に仮想通貨取引所の登録簿に追加され、12月1日には初の仮想通貨商品を導入する予定だ。モスクワ証券取引所も同日からの取引開始を計画している。
投資家には購入条件も設けられており、非適格投資家は購入前に評価を完了する必要がある。また、各仲介業者を通じた年間購入額は30万ルーブル(約57万円)を超えてはならない。適格投資家も試験に合格する必要があるが、年間購入上限は設けられていない。
なお、国内の商品・サービスに対する仮想通貨決済は引き続き禁止される一方、外国貿易では、適用される国境を越えた取引の枠組みに基づき、仮想通貨ウォレットの利用が認められている。























