ロシア詩賦が仮想通貨の個人間取引および自己保管送金を制限
ロシア政府およびロシア中央銀行は、連邦法282-FZなどの関連規制に基づき、2027年7月1日以降、個人間での直接的な取引や個人が管理するウォレットへの自由な資産移動に対する規制が本格的に厳格化される見通しだ。
ロシア中央銀行が公表した最新ガイダンスによると、居住者同士が認可された仲介者を通さずに暗号資産を直接売買・交換する個人間取引=P2P取引は、2027年6月30日をもって終了する。2027年7月1日以降、ロシアにおける暗号資産取引は、ライセンスを保有するブローカーや国に登録された取引所運営者など、中央銀行の監督下にある公認プラットフォームを経由することが全面的に義務付けられる。
すでに2026年9月より施行されている暗号資産法では、既存業者向けにライセンス取得等の移行期間が設けられているが、今回の規定により個人同士が自由に資産を直接やり取りするルートは事実上遮断されることになる。
セルフカストディ・ウォレットへの送金制限とデジタル・デポジトリーの創設
P2P取引の禁止に加えて注目されるのが、個人の自己管理型(ノンカストディアル / セルフカストディ)ウォレットへの資産移動に対する制限だ。
中央銀行の規則(第31条等)では、規制対象のデジタル口座や顧客アカウントから、個人が秘密鍵を自身で管理する外部ウォレットへ暗号資産を引き出す行為や、個人間での直接送金を認めない方針が示されている。
この枠組みに伴い、顧客の資産保有状況を記録・管理するデジタル・デポジトリー(資産保管機関)の登録制度が開始された。国内最大手銀行であるSberbank(ズベルバンク)が第1号の登録機関として指定を受け、暗号資産カストディや交換サービスの提供準備を進めている。
なお、この規制は個人ウォレットの所有自体を即座に違法化するものではなく、国内の規制対象プラットフォームから特定口座・ウォレットへの送金手続を対象とした制限だ。
認可取引所の枠組みと投資家保護ルール
新制度のもとでも、正規に認可された取引所やブローカーを通じた暗号資産の売買自体は継続して許可される。
ただし、投資家保護の観点から利用条件が定められており、非適格投資家=一般個人投資家は、所定の評価試験を通過した上で、仲介業者1社につき年間30万ルーブル(約56万円)相当までを購入上限として認められる。一方で、プロ向けである適格投資家には年間購入上限が設定されない。また、モスクワ取引所など主要金融機関もプロ投資家を対象とした暗号資産取引の試験運用や導入準備を進めている。一方で、ロシア国内における商品やサービスに対する決済手段(法的通貨としての利用)としての暗号資産使用は、今後も引き続き禁止される。
なお、輸出入事業者による国境を越えた取引や、国外銀行・海外取引所に存在する暗号資産の税務申告など、特定の文脈においては個別の規則が適用される。
実効性に対する専門家の視点と今後の課題
こうした一連の強力な規制方針に対し、業界専門家からは実効性を疑問視する声も上がっている。中央集権的なサービスとは異なり、分散型のP2P取引やハードウェアウォレット、デスクトップ型ウォレットなどの自律的なシステムは、当局による一元的な差し押さえや通信遮断への耐性が高いためだ。
ロシア政府が今後、新ルールをどのように厳格運用し実効性を担保していくのか、市場や利用者の関心が集まっている。
























