Kraken親会社Payward、EU銀行免許取得へ向けSaldo Bankの親会社を買収

欧州の銀行建築とEUの地図を背景に、仮想通貨と銀行サービスの統合を表現したイメージ

欧州で銀行業に本格進出、仮想通貨と従来金融の融合を加速

仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)の親会社Payward(ペイワード)は2026年10月14日(水曜日)、リトアニアで認可を受けたSaldo Bank(サルド銀行)を傘下に持つ、フィンランドの持株会社Saldo Finance Oyを買収する最終契約を締結したと発表したことが報じられた。

取引は規制当局の承認を条件に2027年に完了する見込みで、EU(欧州連合)の銀行免許を取得し、預金や融資などの金融サービスを拡充する狙いだ。

銀行免許と欧州5カ国の事業基盤を獲得へ

Saldo Bankは2021年にリトアニアで専門銀行免許を取得し、2023年2月に本格的な銀行業務を開始し、現在はリトアニア、フィンランド、スウェーデン、ドイツで事業を展開し、オランダでも認可を受けている。

同行は個人向け定期預金や消費者向け融資、中小企業向け融資を手がけており、フィンランドではクレジットカードも発行している。2027年にはスウェーデンでもカード事業を開始する予定だ。

買収完了後、PaywardはPayward Banking(ペイワード・バンキング)を通じて、欧州の顧客に利息付き預金、消費者向け・中小企業向け融資、クレジットカードなどを提供する計画だ。さらに他のフィンテック企業にも、カード発行やSEPA決済(単一ユーロ決済圏決済)へのアクセス、組み込み型融資などのBaaSサービス(Blockchain as a Service)を展開する方針を示している。

Saldo Bankの2025年末時点の総資産は1億6,290万ユーロ(約289億円)で、前年比22%増加した。買収金額などの財務条件は公表されていない。

仮想通貨から総合金融へ、Paywardが描く次の一手

Paywardはすでに米国でFRB(連邦準備制度理事会)の限定目的マスターアカウントを保有し、アイルランド中央銀行から電子マネー機関のライセンスも取得している。同社によると、これまでの融資実績は20億ドル(約3,158.6億円)を超え、米国では全国信託銀行の認可も申請中だ。

同社のアルジュン・セティ(Arjun Sethi)共同CEO(最高経営責任者)は、現金、仮想通貨、トークン化された株式、クレジットを1カ所で扱える金融サービスを構想している。顧客が保有資産を売却せず、それを担保に借り入れや貸し出しを行える仕組みも視野に入れる。

セティ氏は、規制されたEU銀行が欧州の顧客に主要金融機関としてサービスを提供するための重要な要素になると述べ、EUを起点にグローバル展開を目指す考えを示した。

Krakenも仮想通貨取引にとどまらず、株式や債券など従来の金融商品へ事業を広げている。今回の買収は、Paywardが進める銀行サービスとデジタル資産の統合をさらに前進させる取り組みとなる。

 

ABOUTこの記事をかいた人

2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム