ニューヨーク州、無許可賭博と未成年者取引の疑いでポリマーケット社を提訴

ニューヨーク州によるポリマーケット提訴と予測市場の規制問題を表現したイメージ

ニューヨーク州がポリマーケットを提訴、予測市場の停止を要求

米国ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ(Letitia James)司法長官とキャシー・ホークル(Kathy Hochul)州知事は、予測市場を運営するポリマーケット(Polymarket)の米国法人が、州の許可なく賭博事業を展開しているとして同社を提訴した。

州側は、ポリマーケットが18歳から20歳の利用者にも取引を認めていることを問題視している。ニューヨーク州ではモバイルスポーツ賭博の最低年齢が21歳に設定されており、州内での無許可事業の停止や顧客への賠償、罰金などを裁判所に求めている。

無許可の賭博提供と18〜20歳の利用を問題視

訴訟の対象となっているのは、Polymarket USとして事業を展開するQCX LLCで、2025年12月に米国でサービスを開始した。

ニューヨーク州は、ポリマーケットがスポーツイベントやその他の将来の結果に連動する契約を提供しており、利用者が自ら制御できない結果に金銭を賭け、予想が当たれば利益を受け取る仕組みは州法上の賭博に該当すると主張している。訴状では、7月24日に行われたロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・メッツの試合に関連する契約なども例として挙げられた。

一方、ポリマーケットはニューヨーク州ゲーミング委員会からライセンスを取得しておらず、州側は認可された賭博事業者が負担する税金も支払っていないと指摘している。

さらに、同社が18歳から20歳までの利用者にも市場へのアクセスを認めている点も問題視された。州当局は、認可制度の外で運営することで、年齢制限やギャンブル依存症対策など、認可事業者に求められる消費者保護措置が講じられないと主張している。

利益没収や賠償を要求、州と連邦の規制権限も争点に

ニューヨーク州は裁判所に対し、ポリマーケットによる州内での無許可賭博事業を停止させるほか、不正に得たと主張する利益の没収、被害を受けた顧客への賠償、民事罰金の支払いを命じるよう求めている。

州側は、不正に得たとされる利益の3倍に相当する罰金も要求している。ただし、これらはいずれも現時点では州側の請求であり、ポリマーケットの契約が州法に違反するかどうかは裁判所が判断することになる。

ポリマーケットは申し立てを否定し、訴訟に失望を表明した一方、州当局と消費者保護について協議する意向を示している。最高法務責任者のニール・クマール氏は、同社がニューヨークに拠点を維持する考えも示した。

今回の訴訟では、予測市場を州の賭博法で規制できるかという点も重要な争点となる。予測市場側は、イベント契約はCFTC(商品先物取引委員会)の監督下にある連邦規制対象の商品であり、州の賭博法は適用されないとの立場を取っている。

ニューヨーク州はこれまでにも、Kalshi(カルシ)やCFM(Coinbase Financial Markets:コインベース・フィナンシャル・マーケッツ)、Gemini Titan(ジェミニ・タイタン)の予測市場をめぐって訴訟を起こしており、予測市場に対する州と連邦の規制権限を巡る法的対立が続いている。