ポーランド検察がゾンダクリプト大規模詐欺・不祥事事件で新たな局目
暗号資産取引所ゾンダクリプト(Zondacrypto、※旧名称:BitBay)を巡る大規模な詐欺・不祥事事件で、ポーランドの司法当局による捜査が新たな局目を迎えている。
ポーランド国家検察庁は、旧BitBayの初期立ち上げや経営に関与したとされるロマン・ジュ(Roman Ż.)氏を逮捕し、正式に起訴した。同氏は、組織的な犯罪グループへの関与やコンピューター記録の改ざんを通じた顧客資金の横領・詐欺など、複数の罪に問われている。
検察側はジュ氏が中国への渡航計画を立てていたことから逃亡や証拠隠滅の恐れがあるとみなし、身柄を拘束。カトヴィツェの裁判所に対し、公判前の勾留を強く求めている。これに対し同氏および弁護側は、帰国便の航空券を所持していたと説明し、容疑を全面否認している。
損失額9,400万ドル規模へと拡大する事件の全貌
2014年に設立されたBitBayは2021年にZondacryptoへ改称し、大手取引所として成長。しかし2026年初頭より出金遅延や凍結が相次ぎ、4月に取引を停止。ウェブサイトも閉鎖された。
現在、資産回復を求める顧客からの苦情は3,600件を超えており、検察の推計による被害総額は3億5,000万ズウォティ(約147億円)以上におよんでいる。これまでに当局は一部の銀行口座や関連資産を差し押さえているが、返金の手続きは未定だ。なお、運営元であるエストニア法人BB Trade Estoniaは破産宣告を受け、営業許可も取り消されている。
創業者失踪事件との統合と政治的波紋
当事件の捜査は、単なる金融犯罪にとどまらない複雑な展開を見せている。
創業者の捜索との統合
2022年3月に突如失踪した創業者シルウェステル・スシェク(Sylwester Suszek)氏の捜査が2026年7月に当件へ併合された。経営実態や資金流出の解明が、同氏の行方を追う鍵になるとみられている。
他の容疑者と政治的影響
先週勾留された投資家ら3名に加え、ジュ氏は本件で5人目の起訴対象者となった。さらに、ポーランド・オリンピック委員会のラドスワフ・ピエシェヴィチ(Radosław Paweł Piesiewicz)会長にも、政界での影響力行使やインサイダー的な優先出金の疑いが浮上している。
法規制を巡る議論も過熱しており、首相が事件に言及して規制強化の法案支持を訴える一方で、大統領が拒否権を行使するなど政治的な波紋も広がり続けている。
























