韓国、違法賭博の懸念からポリマーケットへのアクセスを遮断・営業停止へ

韓国政府が違法賭博の懸念からポリマーケットを遮断・営業停止へ

暗号資産を利用した世界最大の分散型予測市場プラットフォームPolymarket(ポリマーケット)に対し、当局は同サービスを違法なギャンブルと認定し、国内からのアクセス遮断および営業停止を命じる判断を下した。

KCSC(韓国放送通信審議委員会)は2026年8月18日(月曜日)、刑法における賭博場開設やギャンブル助長に関する規定、および国民体育振興法で禁じられている類似賭け行為の観点から、Polymarketの違法性を認定。当局が問題視したのは、政治、スポーツ、さらには「8月のソウルの降雨量」といった天候事象など、ユーザー自身が結果を操作できないイベントを対象とした「勝者総取り(ウィナー・テイク・オール)」形式の取引構造だ。

こうした仕組みが国内ユーザーの投機的な行動を強く煽っていると判断されたほか、市場運営や手数料徴収、ルール設定などを同社が主導している実態も、賭博類似サービスの運営に該当すると結論付けられている。

この背景には、2026年5月のユーザー苦情に始まる審査や、6月に着手された検察による刑事捜査など、数カ月間にわたる対立の深まりがあった。今回の決定を受け、国内の通信事業者にはISPレベルでの接続制限が義務付けられ、VPN(仮想プライベートネットワーク)等を用いて不法に利用を継続するユーザーに対しても、最大1,000万ウォン(約113万円)の罰金が科される法的リスクが生じる。

分散型を掲げるプラットフォーム側の反論と退けられた主張

これに対しPolymarket側は、聴聞手続きの段階から事前対応を進めていた。2026年7月時点で韓国語サポートの終了や国内向け市場の非表示化を実施し、韓国ウォン決済に対応していないことや、韓国市場を意図的にターゲットにしていない旨をアピールした。

また技術面においても、ユーザーの資産を直接預からないノンカストディアル型構造や、スマートコントラクトおよびP2P(ピア・ツー・ピア)技術の採用を主張。直接資金を保持しないシステムであるため、現行法における賭博事業者には当たらないと訴えた。

しかし、委員会側はこれらの反論を一切認めなかった。インターフェースの仕様や分散型ネットワークという技術的特徴が整っていたとしても、実質的に国内へ違法な賭博環境を提供している事実に変わりはなく、免責事由にはならないという厳しい判断を下している。

世界へ広がる包囲網と市場への影響

韓国による今回のアクセス制限措置は単発的なものではなく、グローバルな規制強化の流れに沿ったものだ。すでにインド、インドネシア、ウクライナ、オーストラリア、ドイツ、フランスといった国々が同様の理由でアクセス制限を行っている。米国でもCFTC(米国商品先物取引委員会)による警告や自治体による調査が進んでおり、国際的な法規制のハードルは急速に高まっている。

アジアにおける暗号資産取引の中心地である韓国市場からの排除は、Polymarket全体の流動性に影響を及ぼす可能性がある。利用可能ユーザーの減少は市場の厚みを削ぎ、取引のスプレッド拡大や短期的な取引量の低下を招く要因となりかねない。同セクターは今、地理的リスクの顕在化という大きな岐路に立たされている。

 

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