イーロン・マスク氏が2,580億ドルのドージコイン訴訟の却下を要求

イーロン・マスク氏がドージコイン訴訟の却下を要求

自称ドージコインの父を名乗るイーロン・マスク(Elon Musk)氏は、2022年に同氏に対して提起された2,580億ドル(約34.4兆円)にのぼる訴訟を却下するよう米国の判事に求めている事が分かった。

この訴訟は、マスク氏がドージコイン(DogeCoin/DOGE)価格をポンジスキーム(Ponzi scheme、※投資詐欺の一形態)のような方法で操作し、投資家に損失を与えたと非難している。しかし、同氏はこれを否定し、裁判所に訴状の却下を求めたとのこと。

同氏の弁護士は提出書類の中で、ドージコインに関する彼の無邪気で、しばしばばかげたツイートに対する訴訟は「架空のフィクション」であると指摘。さらに原告は、同氏が彼のツイートでどのように誰かをだますつもりだったかを説明したことはなく、「高値も安値もありません、ドージだけ」などの声明は詐欺の主張を裏付けるには不十分であると主張し、次のように語っている。

100億ドル(約1.3兆円)近くの時価総額を維持し続けている正当な仮想通貨について、支持の言葉や面白い写真をツイートすることは違法ではありません。

同氏の顧問弁護士は、時価総額が約500億ドル(約6.67兆円)の合法的な仮想通貨についての言葉や面白い写真をツイートすることは違法ではないと述べている。また彼らは、訴訟で主張されているように、DOGEが証券であるという考えを真っ向から否定している。

2,580億ドルの訴訟の歴史

マスク氏は、仮想通貨に強い関心を持っていることで世界的にも広く知られており、ドージコインは同氏のお気に入り仮想通貨の1つである。

同氏のツイートは歴史的に、ドージ価格の増減に大きな役割を果たしており、一部の仮想通貨愛好家は過去にこの影響を批判してきた他、米国内では議員による批判の声も聞こえている。2,580億ドルを求めたこの訴訟は、2022年6月にキース・ジョンソン(Keith Johnson)という名前の原告によって、マンハッタン連邦裁判所にドージコイン投資家グループ代表として提起されている。キース氏は、マスク氏がドージコインのメリットを誇張し、トークンにパンプアンドダンプ効果(※1)を引き起こしたと非難している。

パンプアンドダンプ(pump-and-dump effect)効果とは…
価格が上昇する前に資産を購入し=パンプさせ、高値で証券を売却する=ダンプすることで利益を得ることを言う。

訴訟はさらに、マスク氏は2019年以降、DOGEに価値がないことを知っていたにもかかわらず、その取引から利益を得るためにそれを促進したと主張。マスク氏が世界一の富豪としての影響力を利用し、ドージコインのねずみ講を操作し、利益、露出、娯楽を狙っていたと指摘している。投資家は、NBCサタデーナイトライブにマスク氏が出演したことを指摘。そこで同氏は「架空の金融専門家」を演じ、ドージコインを「ハッスル」と呼んでいたことにも言及。原告は、訴訟前の期間におけるドージコインの市場価値の推定下落の3倍に相当する2,580億ドルの補償を求めたほか、マスク氏と同氏の会社がドージコインの宣伝を禁止する命令を求めている。

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