コインベースがアブダビでライセンスを取得
大手暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)は、ADGM(アブダビ・グローバル・マーケット)のFSRA(金融サービス規制当局)より金融サービス許可を獲得したことが分かった。これにより、同地域におけるトークン化証券の投資仲介および資産保管=カストディサービスの提供が可能となる。
Coinbase has established Abu Dhabi (ADGM) as our international tokenization hub.
Our newly acquired FSRA license means that we can now bring global securities to anyone with a wallet.
The next frontier of global finance is onchain, and we're building it from the UAE. pic.twitter.com/nwPvHrWJYw
— Coinbase 🛡️ (@coinbase) August 11, 2026
Coinbaseは、アブダビ(ADGM)を国際的なトークン化拠点として確立しました。新たに取得したFSRAライセンスにより、ウォレットを持つすべての人にグローバル証券を提供できるようになりました。グローバル金融の次のフロンティアはオンチェーンであり、私たちはUAEからそれを構築しています。
同社はすでに2026年6月、特別目的会社「Coinbase Onchain SPV Ltd.」を設立しており、FSRAからは米・Apple(アップル)の普通株の受益権を表す「Apple CB Certificates」の目論見書が承認されている。この事例を皮切りに、同社は株式のトークン化枠組みを本格始動させる方針だ。
アブダビを米国以外のトークン化拠点へ指定
同社は、先行してデリバティブ拠点を設置したドバイに加え、アブダビを米国国外におけるトークン化およびオンチェーン資本市場の国際ハブとして位置付けている。ADGMは2018年という早い段階から仮想資産の規制体制を整備しており、ブロックチェーン事業に寛容な環境を提供してきた。
コインベースは以前からUAE(アラブ首長国連邦)での展開を強化しており、2023年には資産運用部門が自社レイヤー2「Base(ベース)」上でデジタル債券の発行・取引を行うProject Diamond(プロジェクト・ダイアモンド)を開始。さらに約7,500万ドル(約119.6億円)のオンチェーン資産を集めたMubadala Capital(ムバダラ・キャピタル)の戦略など、プライベート市場向け施策の実績を重ねている。
なお、同社は米国市場においても同様の事業展開を模索しており、2025年にSEC(米国証券取引委員会)へ上場株式のトークン化に関する申請を行っているが、今回のアブダビでの承認は独立した取り組みとして進められている。
オンチェーン証券の仕組みと堅牢なコンプライアンス
今回の枠組みでは、伝統的な金融資産が信託され、それを裏付けとしてデジタル・トークンが発行される。
認証を受けたトークン保有者は、対応するウォレット経由で直接資産を管理でき、配当金をはじめとする経済的利益を獲得できる。また、議決権などの行使については、各募集要項の条件に従う形となり、発行されるデジタル証券は以下の特徴を備えている。
アクセス性と効率性: 即時決済や24時間取引、小口での分割所有が可能。
厳格な制裁スクリーニング: 転送時には規制遵守のためのスクリーニングが実施され、不正防止のためのウォレット凍結や資産差し押さえ等の措置も組み込まれている。
対象者の限定: 提供先は米国以外の適格管轄区域の投資家に限定。
従来の金融インフラの壁を越え、株主権・ネイティブトークン・DeFi(分散型金融)での運用性を併せ持つ新たな資産クラスとして、同社はトークン化株式のグローバル展開を推し進めていく構えだ。























