Robinhood Chainトークン、ラグプル詐欺グループとの関連が指摘される
暗号資産市場において新たな注目を集めるレイヤー2ネットワークRobinhood Chain(ロビンフッドチェーン)を舞台に、大規模な不正疑惑が浮上した。
I just uncovered the biggest serial Rugpulling and Extraction operation on Robinhood
The same operation is linked 53 launches within a 2 month period
Total Extracted: $18.43 MILLION
very likely more this is just what I could directly link
🧵 https://t.co/BSxZL9wU44
— Wazz (@WazzCrypto) September 27, 2026
Robinhoodで史上最大規模の連続ラグプリングと資金抽出作戦を発見しました。同じ作戦は2カ月間で53件のローンチに関連しています。抽出された総額は1,843万ドルですが、おそらくもっと多いでしょう。これは私が直接リンクできた金額だけです
著名なオンチェーン・アナリストの調査により、同チェーン上で実施された53件ものトークンローンチを通じて、少なくとも1,840万ドル(約29億円)が組織的に不正に吸い上げられていたことが明らかになった。この問題は、急速な成長を見せるエコシステムの健全性や公正性に大きな波紋を広げている。
不正スキームの全貌:巧妙な手口と実態
今回の調査結果を公表したのは、Wazz(ワズ)と名乗る匿名オンチェーン・アナリストで、同氏の分析によると、問題の活動は2026年7月10日から9月21日までのわずか2カ月余りの間に集中して行われた。
主な舞台となったのは、Robinhood Chain上のトークン・ローンチパッドである「Pons V2」だ。このグループによる不正スキームは、プラットフォームの仕組みを逆手に取った巧妙なものだった。Pons V2では通常、トークン立ち上げ直後の購入に対して99%という極端なアンチスナイピング税(早期購入者排除のための税)が課され、その後税率は急速にゼロへと低下する仕組みになっている。しかし、トークンの作成者は特定のアドレスをこの仕組みの適用対象外(ホワイトリスト入り)に設定することが可能である。
オンチェーン記録によると、8月下旬以降に行われた複数の案件において、作成者が約15〜25個、あるいは70から200個におよぶウォレットグループを適用除外に設定していた。そして、それらのウォレットによる一括トランザクション(バンドル取引)が、発行直後の数秒のうちに各トークンの供給量の大部分を買い占めていた。結果として、作成者および適用除外されたウォレットが、トークン供給量の82%から86%という圧倒的な割合を支配する状況が作り出されていた。
組織的な繋がりと具体的な被害額
Wazz氏の調査では、これらの立ち上げ案件が単一の運営グループによるものであることを示す明確な痕跡が複数発見されている。
〇ウォレットと秘密鍵の共有:
資金供給のパターン、共有された資金回収用アドレス、複数の案件で使い回された秘密鍵(ファンディングキー)などが手がかりとなった。
〇資金の中継と連鎖:
あるトークンローンチで得た収益がハブ(中継点)を経由して別のローンチの資金として再利用されるケースが多く見られ、53件のうち45件がこのパターンで結びついていた。また、資金移動のわずか数秒後に同じ秘密鍵が次のローンチに使用された事例もある。
〇偽のローンチの多用:
正規のコントラクトアドレスが公表される前に同一のトークン名を複数回使用するなどの偽のローンチが行われ、期待感を煽って資金が吸い上げられた。「PINK」「CRUMBS」「DEED」といったトークンでは、同一主体によるものとみられるローンチがそれぞれ3回ずつ確認されている。
個別の被害額としては、「CRUMBS」での312万ドル(約4.9億円)が最も大きく、次いで「LEGS」の290万ドル(約4.5億円)、「PINK」の144万ドル(約2.26億円)などが続いた。
なお、Wazz氏の試算はオンチェーンで直接関連付けが確認できた活動のみを対象としているため、実際の不正抽出額はさらに膨らむ可能性があると指摘されている。また、不正収益とみられる資金の大半はイーサリアム(Ethereum/ETH)のまま保有されており、現時点で凍結が極めて困難な状況となっている。
急成長するRobinhood Chainへの影響
今回の不正疑惑は、Robinhood Chainが急成長を遂げている最中に浮上した。2026年7月1日に一般公開された同ネットワークは、当初金融サービスや現実資産(RWA)のトークン化を主軸に据えていたが、ミームコインの取引が急速に主要な活動源となった。
月別の収益を見ると、7月の約300万ドル(約4.7億円)から8月には約700万ドル(約11億円)へ増加し、9月には約4,000万ドル(約63億円)にまで急増するなど、ネットワーク全体で累計約5,000万ドル(約78.67億円)の収益をもたらす規模に達している。
伝統的な金融商品と暗号資産ネイティブな商品が同じインフラを共有し始めるなか、今回の調査結果は、Pons、Robinhood、あるいはネットワークの運営者自体の関与を主張するものではないものの、プラットフォーム全体における市場の健全性や公正性、セキュリティ対策の強化という新たな試練を突きつけている。
























