顧客資金への影響は否定、損失は自社準備金で吸収
シンガポールを拠点とするステーブルコイン決済会社Triple-A(トリプルA)は2026年7月26日(日曜日)、同社の資金を保管する一部ウォレットへの不正アクセスを確認したと発表した。
オンチェーン調査では、複数のネットワークから流出した資産の総額は約1,180万ドル(約19.3億円)に達したと推定されている。一方、Triple-Aは顧客資金への影響を否定し、損失は同社の準備金で全額カバーすると説明している。
複数ネットワークから資産が流出
Triple-Aによると、不正アクセスを検知した後、影響を受けたインフラストラクチャーを保護するため、一部サービスを約3時間にわたりメンテナンスモードへ切り替えた。その後、すべてのサービスを再開し、取引と決済は正常に機能しているという。
同社は流出額を公表していないが、オンチェーン調査会社Specter(スペクター)は、当初930万ドル(約15億円)以上の資産が持ち出されたと推定した。
その後、推定額は970万ドル(約15.8億円)以上に引き上げられ、さらにビットコイン(Bitcoin/BTC)とトロン(Tron/TRX)で約180万ドル(約2.9億円)が流出したとして、総損失額は約1,180万ドルに達したと報告している。
当初はイーサリアム、トロン、ポリゴン(Polygon/POL)、アービトラム(Arbitrum/ARB)、ソラナ(Solana/SOL)、オープンネットワークで資金流出が確認され、その後、ビットコインでの流出も報告された。盗まれた資産は交換やブリッジを経て、単一のイーサリアムアドレスに集約されていた。
また、最初の大規模な資金流出から31時間以上が経過した後も、影響を受けたウォレットへの新たな入金と、その後の引き出しが続いていたと報告された。
顧客資産は信託口座で分別管理
Triple-Aは、影響を受けたのは同社が保有する運用資金のみであり、顧客資産は保護機関の信託口座に分けて保管されているため、今回の不正アクセスの影響を受けていないと説明した。
同社はMAS(シンガポール金融管理局)から主要決済機関のライセンスを取得している。シンガポールの規制では、認可を受けたデジタル決済トークンサービス事業者に対し、顧客資産を自社資産と分離して信託口座で保護することが求められている。
Triple-Aは現在、サイバーセキュリティ専門家やブロックチェーンフォレンジック企業、シンガポール警察と連携し、不正アクセスの原因調査や盗まれた資産の追跡、回収作業を進めている。
ただし、ウォレットへの侵入方法や秘密鍵の漏えいの有無、影響を受けた資産の内訳については明らかにしておらず、準備が整い次第、正式な続報を公表するとしている。
























