Robinhoodのヴラド・テネフCEOのXがハッキング被害
米国投資アプリ大手Robinhood(ロビンフッド)のヴラド・テネフ(Vlad Tenev)CEO(最高経営責任者)の公式Xアカウントが何者かによって不正アクセスを受け、不正なミームコインを宣伝する投稿が行われたことが判明した。
🚨Heads up: Our CEO Vlad Tenev’s X account was compromised and posted a fake promotion for a meme coin.
We’re working with X to restore access and the post has been removed.
— Robinhood Comms (@RobinhoodComms) July 23, 2026
お知らせ:弊社CEOのヴラド・テネフのXアカウントが不正アクセスを受け、ミームコインの偽の宣伝投稿が行われました。現在、X社と協力してアクセス復旧に取り組んでおり、問題の投稿は既に削除済みです。
2026年7月23日(木曜日)、テネフ氏のアカウントからVladhood(ティッカーシンボル:VLAD)と呼ばれる暗号資産を宣伝するメッセージが送信された。投稿では、同トークンが7月1日にローンチされたRobinhood Chain(ロビンフッド・チェーン)の公式マスコットであり、近くRobinhoodの公式アプリにも上場予定であるとうその主張がなされていた。
さらに、投稿には特定のコントラクトアドレスが記載されており、フォロワーを生成直後のトークン購入へと誘い込んだ。Robinhood本体や暗号資産部門からの公式発表が一切なかったため、即座に不審の声が上がった。同社は公式Xを通じてアカウントの乗っ取りを認め、投稿を削除するとともにX運営側と協力してセキュリティを復旧したと発表した。
一時1000万ドルの時価総額も、被害額は130万ドル規模に
詐欺グループの手口は巧妙で、CEOの承認済みプロフィールという信頼性を悪用したことで投資家が殺到した。
問題のトークンは投稿の直前にデプロイ(配置)されたばかりだったが、発表直後に取引が急増し、Vladhoodの時価総額は一時的に約1,000万ドル(約16.3億円)まで暴騰した。
しかし、ハッキングの発覚と投稿の削除に伴い価格は暴落。オンチェーン監視データによると、悪用者はこのスキームを通じて約650ETH(約120万~130万ドル相当=1.96億円~2億円)の不正な利益を得たと推定されている。また、一部のインサイダーウォレットが価格上昇の波に乗って100万ドル以上の利益を吸い上げたことも判明しており、多くの一般トレーダーが深刻な損失を被ることとなった。
投機熱に沸くRobinhood Chainの影
今回の事件には、同社が新たに立ち上げたレイヤー2ネットワークRobinhood Chainでのミームコイン熱狂の背景がある。
同チェーンはトークン化された株式などRWA(現実世界資産)の取引基盤として開発されたが、実際には初期アクティビティの大部分を投機的なミームコインが占めている。
チェーン上では累計90億ドル(約1.5兆円)規模のDEX(分散型取引所)取引が行われ、高い手数料収益を生み出している一方で、今回のVladhood以外にもスマートコントラクトの脆弱性を突いた資金流出やラグプル(資金持ち逃げ)が相次いで報告されている。
相次ぐ著名人アカウント狙いの暗号資産詐欺
幹部や著名人のSNSを乗っ取り、特定のトークンアドレスを掲載して価格を吊り上げる手法は、暗号資産業界において深刻なパターンと化している。
当NEXTMONEYの2026年6月25日付特集記事「バイナンスのイー・ヘ氏、仮想通貨のなりすまし疑惑に警鐘を鳴らす」で報じたように、大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)の幹部らも過去に同様の手口への注意を強く喚起していた。
プラットフォーム本体の堅牢なセキュリティに比べ、ソーシャルメディアのアカウントは相対的に対策が手薄になりがちであり、攻撃者に狙われやすい実態が改めて浮き彫りとなった。

























