ビットコイン購入を見送り、現金準備の積み増しを優先
ビットコイン(Bitcoin/BTC)トレジャリー企業のStrategy (ストラテジー)社が、積極的な買い増しからいったん距離を置き、現金の積み上げを優先している。
同社はMSTR株の売却によって約2億6,350万ドル(約430億円)を調達し、米ドル準備金を32億2,500万ドル(約5,262.8億円)まで拡大した。一方、対象期間中にビットコインの売買は行わず、84万3,775BTCの保有量を維持している。
MSTR株約273万株を売却、準備金をさらに拡大
Strategy社がSEC(米国証券取引委員会)へ提出した8-K報告書によると、同社は2026年7月13日(月曜日)から19日(日曜日)にかけて、MSTR株273万2,318株を売却し、約2億6,350万ドルを調達した。
このうち2億2,500万ドル(約367.2億円)が米ドル準備金の増加に充てられ、7月19日時点の残高は32億2,500万ドルに達した。前回の提出書類では約30億ドル(約4,895.6億円)だったことから、現金比率をさらに高めた形となる。
Strategy社は同期間中、ビットコインの購入も売却もしていない。また、既存の自社株買いプログラムに基づくMSTR株の買い戻しも見送った。
これまで同社は、株式市場から調達した資金をビットコイン購入へ振り向ける戦略で知られてきた。しかし足元では、新規購入よりも、配当や債務などの財務上の義務に備えるための流動性確保を優先している。
84万3,775BTCを維持、長期保有方針は変わらず
Strategy社のビットコイン保有量は84万3,775BTCで変わらず、最大供給量2,100万BTCの約4%に相当する。
共同創業者兼会長のマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏によると、手数料や経費を含む総取得コストは約637億ドル(約10兆円)で、平均取得価格は1BTCあたり7万5,476ドル(約1,230万円)となっている。
一方、ビットコイン価格が約6万4,800ドル(約1,057万円)で推移していることから、保有分には約90億ドル(約1,631.8億円)の未実現損失が生じている。こうした状況のなか、現金準備の積み増しは、配当や債務などの財務上の義務に対応するための緩衝材となる。
Bloomberg Television『戦略的CEO:われわれは長期的なビットコインの買い手である』より動画引用
Strategy社は、長期的にビットコインを保有し、今後も購入を続ける方針を維持している。フォン・リー(Phong Le)社長兼CEO(最高経営責任者)も、同社の現在のバランスシートは安全な状態にあると説明した。
今回の株式売却により、Strategy社はビットコイン保有量を維持しながら、現金準備をさらに厚くした。当面は新規購入よりも、財務上の柔軟性を確保する動きを優先する姿勢が示されている。
























