バーンスタイン、ロビンフッドの目標株価を160ドルに引き上げ 予測市場とトークン化に注目

バーンスタイン、ロビンフッドの目標株価を160ドルに引き上げ

米国の大手投資会社バーンスタイン(Bernstein)は、オンライン証券ロビンフッド(Robinhood、HOOD)の目標株価を従来の130ドルから160ドルへ引き上げ、投資判断「アウトパフォーム」を維持した。

日本語訳:
バーンスタイン・ソシエテ・ジェネラル・グループがロビンフッド(HOOD)の目標株価を130ドルから160ドルに引き上げ、アウトパフォームのレーティングを付与。アナリストの…

同社の新たな成長シナリオをけん引するのは、従来の暗号資産取引ではなく、急拡大が見込まれる「予測市場」と「トークン化資産」の二大事業だ。バーンスタインの予測によると、ロビンフッドの予測市場収益は2025年の1.5億ドル(約243.7億円)から2026年には5.86億ドル(約592.3億円、前年比286%増)へ急増し、2028年までに17億ドル(約2,762.6億円、年平均成長率64%)規模へ達する見通しだ。これは現在の暗号資産取引による収益を上回る試算であり、最大の収益源へとシフトする可能性を示している。

この成長の基盤となるのが、サスケハナ・インターナショナル・グループ(Susquehanna International Group)との合弁で立ち上げられたCFTC(米国商品先物取引委員会)認可の取引所Rothera(ロセラ)だ。ロビンフッドは規制インフラを整えた上で2026年1月に本サービスを開始。株式取引で培った低手数料モデルを適用し、ワールドカップ等の大型イベントを追い風に取引量を伸ばす戦略をとる。

自社チェーン立ち上げと資産トークン化の波

もう一つの成長軸が、2026年7月にメインネットを稼働した独自のレイヤー2ブロックチェーンRobinhood Chain(ロビンフッドチェーン)だ。従来のカストディ型取引から脱却し、トークン化された株式やRWA(実物資産)、DeFi(分散型金融)プロトコルとの直接連携を可能にした。

バーンスタインは、オンチェーンRWA市場が2030年までに最大4兆ドル(約650兆円)規模へ成長すると試算。ウォール街全体でもAlpaca(アルパカ)とBroadridge(ブロードリッジ)によるガバナンス統合や、Securitize(セキュリタイズ)とCantor Fitzgerald(キャンター・フィッツジェラルド)によるオンチェーンIPO(新規株式公開)基盤開発など、トークン化インフラの整備が加速している。ロビンフッドは自社チェーンにより、こうした時代の変化に即応できる体制を整えている。

総合金融「スーパーアプリ」への進化と今後の課題

ロビンフッドの強みは、2,000万を超える稼働口座という強固な顧客基盤にある。新サービスを追加する限界費用が極めて低く、予測市場やWeb3機能をシームレスに提供できる「金融スーパーアプリ」としての地位を固めつつある。

一方で、過去の取引障害に起因する顧客保護の観点や、CFTCによる規制リスク、先行する競合Kalshi(カルシ)との価格競争など、課題も少なくない。それでも、規制の明確化や市場の拡大が順調に進めば、同社の事業構造を根本から変える大きな転換点となるだろう。