PayPalがヨーロッパ拡大に向けルクセンブルクで仮想通貨サービスを展開

PayPalがルクセンブルクで仮想通貨サービスを展開

グローバルオンライン決済サービスを手掛けるPayPalは、ヨーロッパでのサービス拡大に向け、ルクセンブルクで仮想通貨サービスを展開する計画を発表した事が分かった。

この動きは、欧州連合(EU)における仮想通貨サービスを拡大する試みである。PayPalはルクセンブルクに本社を構えており、同ブロックの他の26カ国への入り口となる可能性があるとのこと。またpaypalは、MiCA(Markets in Crypto Assets)規制が可決されることを期待しているとされ、これが実現すれば、PayPalはルクセンブルクの顧客にデジタル通貨の売買と保有を許可することになるとのこと。

提案されているMiCA規制により、どの加盟国で登録された企業でも、EU全域でサービスを提供するためのライセンス取得が可能になるため、このプロセスはパスポートと呼ばれている。PayPalのブロックチェーン、およびデジタル通貨のSVP兼GMであるホセ・フェルナンデス・ダ・ポンテ(Jose Fernandez da Ponte)氏は、次のように述べている。

ルクセンブルクを追加することは、デジタル通貨をより身近なものにするというPayPalのミッションにおける重要なステップです。PayPalは、グローバル金融における仮想通貨の役割を変えることを目的としています。ルクセンブルクの顧客は、PayPalが法律に従って活動するつもりであるため、信頼できるより安全なプラットフォームを通じてデジタル通貨市場を探索できるようになります。同社は、その目的は、グローバルな主流の金融と商業におけるデジタル資産の役割を形成し、構造化することであると感じています。


潜在的なユーザーにより良いアクセス性を提供へ

ルクセンブルクでのサービス展開のもう一つのポイントは、すべての潜在的なユーザーに対して、より良いアクセス性を提供することである。

この点についてPayPalは、仮想通貨を購入するには、ウェブサイトまたはモバイルアプリからPayPalアカウントにログインし、新しい仮想通貨タブに移動して、利用可能な4つの仮想通貨を表示できる。ユーザーは、あらかじめ設定された購入金額から選択するか、自分で購入金額を入力し、画面の指示に従って希望する仮想通貨を購入できると説明している。ユーザーは、PayPalの残高、リンクされた銀行口座、またはEU発行のデビットカードを使用して仮想通貨を購入でき、顧客がこの新サービスで仮想通貨を売却することを選択した場合、資金はペイパルの口座ですぐに利用できるとのこと。

PayPalの仮想通貨サービスの初期展開は2020年に米国で行われ、その後、PayPalは2021年に実施された英国への展開に続いてルクセンブルクでの拡大に取り組んでいる。一方で、他の主要プラットフォームも、このところMiCA規制を利用しようとしており、仮想通貨取引所のBinanceCoinbaseはヨーロッパ諸国でライセンスを確保し、NexoGeminiもイタリアで登録を進めているとのこと。