市場低迷を逆手に取りWeb3事業を支える資産基盤を厚くする
香港証券取引所に上場するWeb3ゲーム企業Boyaa Interactive Internationalは、今後12カ月で最大7,000万ドルを仮想通貨へ投資する計画を打ち出し、株主承認を求めている。
仮想通貨市場が下落圧力にさらされる局面でも資金配分を拡大する方針で、同社のデジタル資産戦略とWeb3事業の結び付きが一段と鮮明になった。
Boyaaは現在、約4,091BTCと302ETHを保有している。市場価格ベースではビットコイン(Bitcoin/BTC)が約2億8,000万ドル(約444億円)相当、イーサリアムが約62万1,200ドル(約9,800万円)相当で、仮想通貨の保有総額は約2億8,500万ドル(452.3億円)に達する。今回の計画が実行されれば、この保有額はさらに拡大することになる。
同社によると、投資対象は流動性が高く、時価総額が大きく、認知度の高いトークンが中心となる。短期売買ではなく、比較的長期の保有価値を重視する方針で、市場が弱含む局面を見極めながら資金を投じていく構えだ。急激な積み増しではなく、遊休資金を活用した慎重な拡大策として位置付けている。
Boyaaは2023年後半にWeb3分野への転換を進め、2024年1月に初めてビットコインを購入した。その後も買い増しを続け、昨年(2025年)8月から11月にかけて約8,050万ドル(約127.7億円)相当のビットコインを取得している。現在は企業によるビットコイン保有ランキングで世界23位、アジア太平洋地域では日本のMetaplanet、中国のNext Technology Holdingに次ぐ3位に位置している。
下落局面での買い増しをWeb3ゲームの成長戦略につなげる
今回の投資拡大は、市場環境が厳しい時期に打ち出された。
仮想通貨市場は10月以降およそ45%下落しており、企業の仮想通貨財務戦略には逆風も強まっている。継続的な買い増しを維持している企業は限られ、一部のビットコインマイナーは流動性確保のため保有資産の売却も進めている。そうした中でBoyaaは、弱気相場を長期投資の機会と捉えている。
同社の仮想通貨保有は単なる財務運用ではなく、Web3ゲーム事業を支える基盤として位置付けられている。オンラインカードゲームやボードゲームを主力としてきた事業から、ブロックチェーンベースのゲームや関連インフラへと軸足を移す中で、仮想通貨は製品開発とサービス設計の両面を支える役割を担っている。
実際に同社は、ビットコイン報酬や仮想通貨の賞金を組み込んだWeb3版テキサスホールデムポーカープラットフォームも展開している。市場の短期的な値動きに左右されず、事業戦略と連動した形で仮想通貨の保有を増やす姿勢は、企業による新たな資本配分の一例として注目されそうだ。
























