インサイダー取引や相場操縦の禁止を明確化し監視体制も拡充
予測市場大手Polymarket(ポリマーケット)は、分散型プラットフォームとCFTC(米国商品先物取引委員会)の規制を受ける米国取引所の両方で、市場健全性ルールを強化した。
Today we're publishing new market integrity rules across our CFTC-regulated US exchange & DeFi platform — making clear what's prohibited, how we enforce rules, & how to report suspicious activity.
The World's Largest Prediction Market runs on transparencyhttps://t.co/dWr23zcki6
— Polymarket (@Polymarket) March 23, 2026
本日、当社はCFTC(米国商品先物取引委員会)の規制を受ける米国取引所およびDeFiプラットフォーム全体で、新たな市場健全性ルールを公開します。これにより、禁止事項、ルールの執行方法、および不審な活動の報告方法が明確になります。世界最大の予測市場は透明性を基盤として運営されています。
インサイダー取引や相場操縦の禁止をより明確に打ち出し、監視体制や通報制度も拡充することで、急成長する予測市場の信頼性向上を図る。Polymarketは今回の改定で、市場の公正性を損なう行為への規制を一段と厳格化した。
中心となるのは、インサイダー取引に関する3つの禁止類型の明確化だ。具体的には、盗まれた機密情報に基づく取引、違法に取得された情報を利用した取引、そして対象となる事象の結果に影響を与えられる立場にある人物による取引を禁止している。あわせて、スプーフィング、ウォッシュトレード、架空取引、フロントランニング、自己取引、情報の悪用、相場操縦の試みなども包括的に禁止対象とした。市場構造そのものについても見直しが進められ、契約の決済基準や参照データソースをより明確にすることで、結果判定を巡る不透明さを抑える構えを示した。
監視体制も強化された。米国取引所ではリアルタイム監視体制に加え、取引監視やテクノロジー分野の専門家との連携、さらにNFA(全米先物協会)との規制サービス契約に基づく監督体制が整備されている。違反が確認された場合は、停止、契約解除、罰金、規制当局や法執行機関への通報といった措置が取られる。DeFi(分散型金融)側でも不正行為の通報経路が正式に定められ、利用者による報告体制が整った。
規制対応と市場拡大を両立し主流金融への接続を進める
今回のルール強化は、予測市場に対する監視が強まる中で打ち出された。予測市場は政治や地政学、スポーツなど現実世界の出来事を対象にした取引を提供し、近年急速に存在感を高めてきた一方で、無許可の賭博に近いのではないかという見方や、非公開情報の悪用を招くのではないかという懸念も広がっていた。
実際に、イランに対する米国の軍事行動に関連した取引で、少数の口座が約100万ドル(約1.58億円)の利益を得た事例が注目を集め、市場の公平性を巡る疑問が強まっていた。Polymarketはこうした状況を踏まえ、規制当局の期待に沿う形でコンプライアンス体制を前面に押し出している。
同社は米国市場でCFTCの監督下にある取引所運営を進めるとともに、メジャーリーグベースボールとの提携などを通じて信頼性の向上にも取り組んでいる。不正行為に関与した利用者を追放し、通報した事例も示されており、ルールを整備するだけでなく執行面でも厳格な姿勢を打ち出している。
予測市場はすでに大きな取引規模を持つ分野へ成長している。2026年2月にはKalshi(カルシ)とPolymarketの月間取引高合計が約186億ドル(約3兆円)に達し、3月前半だけでも80億ドル(約1.27兆円)超が取引された。こうした拡大局面で求められるのは、利用者数だけでなく市場の信頼性だ。Polymarketの今回の対応は、予測市場を主流の金融市場に接続していくための基盤整備として注目される。
























