米国SECゲイーリー・ゲンスラー委員長が仮想通貨と戦うための追加資金を求める

ゲイリー・ゲンスラーSEC委員長が追加資金を求める

下院委員会での証言の中で、SEC(米国証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長は、仮想通貨セクターにおけるコンプライアンス違反の問題に対処するためにより多くの資金を求めている事が分かった。

House Appropriations Committee「Budget Hearing – Fiscal Year 2024 Request for the U.S. Securities and Exchange Commission」より画像引用

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3月29日(水曜日)、下院歳出委員会によって開催された公聴会で、SECのゲンスラー議長は、仮想通貨セクターで増大しているコンプライアンス違反の問題に対処するため、資金を増やすことを提唱。同委員長は、SECが現在、仮想通貨をめぐる新たな懸念を調査する能力が資金的にも限界に達していることを認めた。

ゲンスラーSEC委員長による増資は人員採用のためか

ゲンスラー委員長は証言の中で、仮想通貨市場の現状を”ワイルドウェスト”と呼んでおり、コンプライアンス違反問題が蔓延し、投資家の資金がかなりのレベルのリスクにさらされていると主張している。

さらに同委員長は、悪意を有する者のスキルに対抗するため、資本市場の成長と複雑化に合わせてSECの拡大がいかに重要であるかを強調した。同委員長は、当局が現在資金を増大させていることを認め、SECの責任者は、仮想通貨空間で蔓延しているコンプライアンス違反と効果的に戦うため、より多くの人員を採用できると強調した。

ゲンスラーSEC委員長は明確なルールの存在を主張

公聴会でゲンスラー委員長は、デジタル資産に適用される既存の規制についても言及している。

同委員長は、資金を調達しようとしている人々に対する透明性の義務は、証券を管理する規制にすでに組み込まれていると述べたうえで、次のように述べている。

規制は実際にはすでに存在します。これは証券規制と呼ばれるもので、一般から資金を調達しようとする場合の開示規制があります。

同委員長は短い証言を通じて、仮想通貨市場のコインとトークンの大部分は証券であり、ビットコイン(Bitcoin/BTC)は唯一の例外であると信じていることを明らかにした。今年、SECは最も有名な仮想通貨ブランドのいくつかに注目しており、11月のデジタル資産取引所FTXの崩壊以降、SECの取り締まりはますます厳しくなっている。