21Shares、SEI ETFを申請しアルトコイン市場に参入

ニューヨーク証券取引所の建物とデジタルチャートを融合させたイラスト

21Shares、SEIを巡る新たな動きで市場注目

スイス拠点の仮想通貨運用会社21Shares(21シェアーズ)は、SEC(米国証券取引委員会)に対し、Sei NetworkのネイティブトークンであるSEIを対象とするETF(上場投資信託)のS-1(登録届出書)を提出した。

価格連動はCFベンチマークが算出するCF SEI-ドル参照レートであり、保管はCoinbase Custody Trust Companyが担う。本件はアルトコインETFへの関心が高まる局面での動きであり、注目度が高い。

日本語訳:
米国証券取引委員会(SEC)にSEI ETFの申請を行ったことをお知らせします。これは、上場投資信託(ETF)へのアクセスを拡大するという当社のビジョンにおける重要なマイルストーンです。

21Sharesは公式Xアカウントで「米国におけるSEI ETF申請をSECに提出した」と発表し、これを取引所連動型商品の拡大に向けた重要なマイルストーンと位置付けている。

SEI ETFの構造とネットワークの特徴

提案されている21Shares SEI ETFは、レバレッジやデリバティブを用いないパッシブ運用であり、SEI現物はCoinbase Custody Trust Companyに保管される。

また、ファンドは保有するSEIの一部を投資に回し、ステーキング報酬を得る可能性を残しているが、法規制や税務リスクを考慮し、導入は未定とされている。

Sei Networkは2023年にローンチされた高速処理に最適化されたレイヤー1ブロックチェーンであり、分散型取引所やデジタルマーケットプレイスの基盤として設計されている。ネイティブトークンであるSEIは手数料、ガバナンス、ステーキングに用いられる。執筆時点でSEIはおおむね0.29~0.30ドルで推移し、24時間で約4.2%上昇、時価総額ランキングは74位前後に位置している。

アルトコインETF市場の競争状況

米国ではヴァンエック(VanEck)、ビットワイズ(Bitwise)、グレースケール(Grayscale)がソラナ(Solana)のS-1を提出するなど、アルトコインETFの申請が相次いでいる。

XRP、カルダノ(Cardano)、ドージコイン(Dogecoin)、HBAR、ライトコイン(Litecoin)を対象とする構想も進行中で、ブルームバーグのアナリストは多くの案件で承認確率が90%超に達すると見ている。

SEIに関しては、米国のデジタル資産投資会社カナリー・キャピタルが先行してS-1を提出し、その後Cboeがステーキング版に関連する19b-4を追加提出している。21SharesはすでにARK 21Shares Bitcoin ETFを提供しており、SUIやXRP、Ondo関連の申請も保留中である。今回の参入は同社の単一資産プロダクト拡充の一環であり、SEIを巡る競争の加速につながるとみられる。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム