SEC Xアカウント偽投稿のハッカー、司法取引で罰金5万ドルの可能性

SEC Xアカウント偽投稿のハッカーが司法取引の可能性

SEC(米国証券取引委員会)のXアカウントへの侵入を手助けしたとして告発されたエリック・カウンシル・ジュニア(Eric Council Jr.)氏が罪を認め、現在司法取引で罰金5万ドル(約760万円)の可能性がある。

米国当局は2025年2月9日(日曜日)、コロンビア特別区連邦地方裁判所に提出した書類で5万ドルの没収を提案。この罰金は、SECが米国で最初のスポットビットコインETF(上場投資信託)を承認したと主張するXの偽投稿をカウンシル氏が手伝ったとされており、“個人的に入手した”5万ドルと検察が主張する金額に関係している。また同氏は、悪質な個人情報窃盗とアクセスデバイス詐欺を共謀した罪状1件についても有罪を認める予定だ。

カウンシル氏は、2024年1月、SIMスワップ攻撃を通じてSECのXアカウントを一時的に乗っ取ったグループの一員である。ハッカーにより、当時のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)SEC議長がスポットビットコインETFの承認を発表する画像を掲載した偽メッセージを投稿。これは、SECが米国の取引所でのスポットBTC ETFの上場を承認するか不承認かを発表すると予想されていた最中に投稿された。その後、SECはメッセージを削除し、24時間以内にETF承認を正式に発表した。

ハッキング翌日にSECはETFを承認

偽投稿によってビットコイン価格が急騰した後、SECがXアカウントがハッキングされたことを公にした事で価格は急落している。

当時FBI(Federal Bureau of Investigation:米国連邦捜査局)は、2024年10月に同氏を逮捕し、その月の後半、連邦検察が司法取引の提案を検討しているという報道が浮上した。2025年2月10日(月曜日)に同氏は、悪質な個人情報窃盗とデバイス詐欺の 1 件で有罪を認め、エイミー・バーマン・ジャクソン(Amy Berman Jackson)判事は、判決日を2025年5月16日と定めている。同氏は現在、保釈金を支払ったことで釈放されており、判決を受けるため同日、裁判所へ出廷する予定だ。

SEC はハッキング翌日にスポットETFを承認し、ブラックロックのIBIT ETFが流入の大部分を占め、買い圧力が高まり、市場の関心も高まった。年間で流入額は400億ドル(約6兆円)を超え、米国のスポットETF市場は2024年を1,200億ドルを超える純資産で終えている。

一方、SEC ではさらなる進展があり、米国でスポット イーサリアムETFが承認され、業界では現在、ライトコイン(Litecoin/LTC)、リップル(Ripplr/XRP)、ソラナ(Solana/SOL)、ドージコイン(Dogecoin/DOGE)など、新しいETF申請に関する動きが活発化している。

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