コンセンシス(Consensys)、分散型自己主権プラットフォーム「Network State(ネットワークステート)」を立ち上げ

コンセンシスが分散型自己主権プラットフォームを立ち上げ

コンセンシス(Consensys)の創設者ジョセフ・ルービン(Joseph Lubin)氏は、個人主権を促進し、ブロックチェーン空間における規制の課題に対処するための、分散型自己主権プラットフォーム「ネットワーク ステート」を立ち上げた事がわかった。

日本語訳:
私たちは、世界中に響くパラダイムシフトの瀬戸際にいます。
Consensysは、新興の分散型Web3およびAIグローバル経済内でネットワーク状態を促進するという使命を担っています。
先ほどDevConでの講演で、私たちが厳格な分散化と主権を持つ個人の権限拡大に向けてどのように取り組んでいるかについてお話ししました。

これと並行して、同社のブロックチェーンインフラであるInfuraは、イーサリアム(Ethereum)のステーキングプロトコルであるEigenLayer(アイゲンレイヤー)上でDIN (Decentralized Infrastructure Network:分散型インフラストラクチャーネットワーク)をAVS (Actively Validated Service)(※1)としてローンチする計画も発表。この計画は、Web3インフラのスケーラビリティとコスト効率を高めるとしているとのことだ。

(※1)AVS (Actively Validated Service)とは…
セキュリティのためにイーサリアム(ETH)をリステークし、リステークする人により多くの利回りを得る機会を提供する仕組みの事

DINは他の主要ブロックチェーンに接続する新しい方法を提供

DINはブロックチェーンのアプリストアによく似た分散型Web3 APIマーケットプレイスとして機能し、開発者にイーサリアムや他の主要ブロックチェーンに接続する新しい方法を提供する。

このネットワークは現在、Blast、Mantle、Starknet、ZKsync、BNB Smart Chain、Scrollなど複数のチェーンにまたがっている。EigenLayer上のAVSへの移行は、開発コストを削減し、アクセシビリティーと信頼性を高め、インフラプロバイダー間のコラボレーションを促進し、新Web3サービスの立ち上げプロセスを合理化すると期待されている。EigenLayerの創設者であるスリーラム・カンナン(Sreeram Kannan)氏は、EigenLayer AVSとしてDINを構築することで、信頼性の向上とコスト削減を実現しながら、パーミッションレスのインフラプロビジョニング、マーケットプレイスの拡張が可能になると述べた。

EigenLayerはオフチェーン・オペレーションのためのカスタム検証メカニズムを提供

EigenLayer自体はイーサリアムリステーキング・プロトコルであり、ステーキングされたイーサが追加報酬を得ることを可能にすると同時に、オフチェーン・オペレーションのためのカスタム検証メカニズムを提供するとのこと。

このセットアップにより、プロジェクトがトークンを早期にローンチすることなく、ステーキングとスラッシングの保護が保証されると期待されている。ルービン氏はまた、トランプ政権下での仮想通貨規制の緩和について最近コメントし、SECのアプローチに転換の可能性があると予測。トランプ政権下では仮想通貨規制が緩和される可能性があるものの、金融安定理事会(FSB)はAI監視の厳格化を求めている。

ルービン氏はNetwork Stateと呼ばれる画期的なイニシアチブも発表

さらにイーサリアムの共同創設者であり、同社の創設者でもあるルービン氏は、”Network State”と呼ばれる画期的なイニシアチブを明らかにしている。

主な目標のひとつは、分散型Web3とAI主導のグローバル経済において、人々が個人の主権を宣言する力を与えることである。このプロジェクトは11月14日に開始され、コンセンシスが開発したレイヤー2のzkEVMロールアップ、Linea上でホストされており、同氏は、ブロックチェーン技術を通じて、自己主権を奨励し、より強く公平なコミュニティを構築したいと考えているようだ。

というのも同氏は、仮想通貨空間を変革する可能性があるため、このイニシアチブをパラダイム・シフトと表現。その証拠にタイ・バンコクで開催されたイーサリアム・デブコン(Devcon 2024)で、彼は特に規制のハードルがもたらす課題について言及している。