eBayが仮想通貨NFT市場から撤退、Web3スタッフを30%削減
eコマース大手のeBay(イーベイ)が、マンチェスターを拠点とするNFTマーケットプレイスKnownOriginを買収後、2年以内にNFT市場から撤退する予定であり、Web3スタッフを30%削減と報じられている事が分かった。
eBayのNFT(非代替性トークン)の世界への進出は、同社のWeb3戦略の転換を示唆する最近の動向で、乱気流に遭遇しており、この件に詳しい情報筋によると、eBayはWeb3チームのスタッフの30%近くの従業員を削減したという。主要人物の突然の退社や、NFTマーケットプレイスのKnownOriginとの緊張関係が報じられたことで、eコマースプラットフォームにおけるデジタルコレクティブルの将来が不透明になっていることが原因であるとみられている。
緊張が続くeBayとKnownOrigin
今から1年半前、eBayはマンチェスターを拠点とするNFTマーケットプレイスKnownOriginを買収し、急成長するNFT分野への重要な進出を果たし、大きな話題となった。
また、2022年6月の買収後、KnownOriginのチームと知的財産はeBayのWeb3部門に統合され、音楽NFTに特化したグリーンWeb3企業であるone ofのような企業との既存のパートナーシップを構築。しかし、eBayのWeb3の野望は変貌を遂げつつあり、同部門のビジネス・戦略担当役員であるステフ・ジェイ(Stef Jay)氏が辞任。KnownOriginの創設者の一人であるデビッド・ムーア(David Moore)氏は活動を停止したと報じられている。
情報筋がNFTGatorsに語ったところによると、eBayとKnownOriginの間の緊張はエスカレートしており、同プラットフォームにおけるNFTの将来性に疑念が生じているという。というのも、eBayは2022年7月に非公開の価格でKnownOriginを買収しており、当時eBayは、この買収は技術主導の再構築における重要なステップだと述べていた。
さらに、KnownOriginを買収した数カ月後、eBayはTCGplayerというコレクターズカードゲーム愛好家向けの別のマーケットプレイスを3億ドル(約450億円)で買収。しかし、NFTの熱狂が冷めるにつれ、2022年に買収したNFTマーケットプレイスKnownOriginのスタッフを解雇したと報じられており、情報筋は次のように語っている。
社内の多くは不満を抱いており、レイオフの原因はリーダーシップと戦略の欠如だと非難している。社内では、Web3の現責任者やeBayの戦略チームの資質を疑問視する声が上層部からも上がっている。
実際、2021年の強気相場での大暴騰の後、NFT市場は2022年の仮想通貨の冬に大きな困難に直面。BLUR(ブラー)のような新規プレーヤーがOpenSeaのようなかつての支配的プレーヤーの覇権に挑戦し、市場はここ数カ月で再び復活している。それでも、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の強気相場は2024年も続きそうで、NFT市場は再び盛り上がりを見せるとみられている。この2年間で、NFT市場はデジタルアーティストが独自のNFTを作成できるプラットフォームも登場し、大きな発展を遂げている。